きっとあしたも
ひどいこと いわれるんだろうなあ
ねてるとき ねがえりうつな
のみものを こぼすな
かみのけ いっぽんも おとすんじゃねえ
でも すきなの
だれにもそうだんするな
っていわれてるから
そうだんしないの
きっといつか けっこんしてくれるよね?
きっとあしたも
ひどいこと されるんだろうなあ
でももしかして
きっとあしたは
やさしくして くれるかなあ
あのころに もどれたら
あのころの わたしを
そっと だきしめて あげたい
そんなあしたは こないって
おしえてあげたかったなあ
でもだいじょうぶ
あのひと
ちかにうめといたから
もうあんしんなんだよって
おしえてあげたかったなあ
よくきょうしつで
がやがやしてたのに
きゅうにしずかになる ことあるでしょ?
てんしが とおってるとか
ゆうれいが とおってるとか
いうよね
でもほんとは
あれがとおってる
したしいともだちも
こいびとも
しんせきのひとも
ついさいきん しりあったひとも
もうにどとあえないかも
しれないので
いつも わかれぎわ
さようなら といいます
さみしいから
さようなら は やめて
といわれたことも ありますが
またあいたい というねがいをこめて
さようなら といいます
ほんとうに それが
さいごだった ひともいますから
ひとはすぐ しんでしまうから
まいかい たいせつな さようならです
なんにんもの おとこと
なんにんもの おんなと
かんけいを もちました
ながくつづいたことも
たったのいっかいだったこともあります
でも
わたしにとってはみんな
とおりあめ
あのひと いがいは
拝啓
貴方とお別れしてから
丁度五回目の秋です
私はまだ貴方を想っています
毎日貴方の事だけを考え
貴方の為に働き
貴方の為に生きています
それなのに 其の女は誰ですか
其の女と貴方とでは 釣り合いません
私がこれから
其の女を片付けますので
また私と暮らしましょう
敬具
このてがみをひろったのは
なんねんもまえのことです
あのあと
テレビでニュースになっていたけど
てがみについては
だれもしらないとおもいます
ふるほんにはさんで
うってしまおうとおもいます