胸に刃が突き立てられた。
わたしを必ず仕留めんとする、討伐隊員の必死の形相——これが最期の景色となるのだ。
これで、これで良かったのだ。
世に厄災をばら撒くことで、
その原因たるわたしへ目が向けられた。
そして、分かりやすい悪性存在を前に、人々は団結した。
手を差し伸べ合い、今を乗り切り、奴を討てば必ず救われると。
未だ啀み合う人はあれど、それでも以前よりは良くなった。
だから、これで良かったのだ。
これで世は、良い方向へ向かうだろう。
心残りなのは、その世界の行末を、この眼で見ることが叶わないことだけだ。
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ハッピーエンド
みなさまのはーと
「♡もっと読みたい」は
とってもうれしい
たいへん感謝しております
なにも浮かばなかったり
困ったりもするけれど
できうるかぎり
これからも書きたいな
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My Heart
全て終わった。夢は叶った。
もう、理不尽な悲劇は起こらないのだ。
その事実を、この空気を。胸一杯に吸い込んで、深く、ゆっくり、吐き出す。
ふと、あの人の顔が見たくなって、懐から写真を取り出す。
そこに写るあの人は、まだ元気な笑顔を、こちらに向けている。
その頬を、指先で撫ぜてやった。
「……あなたにこの景色を見せたくて、頑張ってきたんだけどなぁ」
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ないものねだり
「今回も素晴らしい戦果でした。
あなたがいれば、我々の勝利は確実でしょう。
これからもよろしくお願いします」
「……はい。皆の、笑顔の為に」
敵の、絶望の表情が。目に焼き付いて離れない。
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好きじゃないのに
「あなたは神様が私のために遣わしてくれた子で、天使の生まれ変わりで、一番新しく作られた魂で、頭が良くて特殊な力があって、他の人が持ってないものを持ってるの。それに、あなたはお母さんのところに生まれたいと思ったから生まれて来たのよ。
だからお母さんの言うこと、なんでも聞いてくれるよね?」
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特別な存在