この糸を手繰り寄せた
その先で待っている
顔も知らない君へ
どこにいるのか
今なにをしてるのかも
わからなくて…
少しだけ遠くの空を眺めては
そんな君に想いを馳せる。
いつか出逢えた時
今日までしてきた寄り道の話
朝が来るまで語りあかそう
辛い傷も埋め合うように。
だから今日も僕は
顔も知らない君へ…
こんなラブレターを綴る。
- 日付のないラブレター -
こっちを選んだ僕と
あっちを選んだ僕の
平行した2つの世界線。
きっと良い方と悪い方なんて
言い方をするのなら
この文章を綴る僕は
幸せにできなかったものを数えて
後悔ばかりしている
悪い方の世界線を生きる僕なんだろう…
先に選ぶのは
いつも僕だったはずなのに…
こっちじゃない世界線。
幸せにできたはずの世界線。
そっちの世界で今を生きてる
僕らはまだ幸せに笑えていますか…?
- over there… over here… -
子供の頃は自分の中に
正義のヒーローがいた。
自分が信じた信念ってヤツを
例え一人っきりになろうとも突き通せたし
間違っていることには堂々と胸を張って
間違ってるって守れるような…
そんな不思議な強さを持ってた気がする。
だけど中学…高校…って
環境が変わっていく度に
自分の中のヒーローが消えていく…
今まであった信念を突き通す力も
間違ってるって言える正義感も貫く度に
一人になってしまうような気がしたから。
そして大人になった頃には
自分の中のヒーローは影の中にいた
社会の中では個人の信念や正義感など
逆に悪者みたいに扱われてしまうから…
あの頃の自分に顔向けできない
情けない大人になっちゃったなぁ…
なんて、ふとした時に考えてしまう。
もう一度あの頃みたいに
かっこいい正義のヒーローに戻れたらな…。
- Hero inside me -
休日まであと2日
そんな水曜日の昼休みに
今夜乗る夜行バスを予約して
次の日からのホテルを予約して
東京へ向かう。
朝、東京着いて
会社には慣れない演技をして
有休処理してもらう
自由を勝ち取ったんだ…
じんわりと身体が震えてる。
きっと生きるって
辛くて苦しいことの方が多いから
敷かれたレールみたいに
無愛想な顔した日常から
たまには逃避行したっていいと思う…
今日も生きてる
ただそれだけで誇れることだと思うから。
- 日常逃避行 -
自分の苗字に
「黒」って文字が入ってるからって理由で
無条件で好きだったかも知れない。
着る服も持ち物も
朝よりも夜の方が好きなのも
小さい頃から変わってないと思う。
音で喩えてたら
研ぎ澄まされた静寂のような
イメージだって前向きとは真逆で…
だけど黒に染まってくこの背景には
沢山の色が綺麗にキラキラと映えて
今日の終わりに優しい気持ちをくれる…
吸い込まれそうな空に
小さく光る星を見ながらの帰り道
ほんの少しだけ
優しい気持ちで笑みがこぼれる。
きっと主役にはなれない運命なんだけどね
やっぱり黒が好き…
- BLACK & Night -