・空が泣く
雨の日は気分が乗らなかったり湿気が多いから
嫌いな人も多いだろう。
もちろん湿気が多いのは嫌だけど、
雨の音が心地よいから好きな部分もある。
それだけじゃない。
しんどいと思うことが多くて
気を抜いたら死んでしまいそうな、そんな時期。
学校の帰り。ふと空を見た。
なぜか空だけは綺麗に見えた。
空だけは味方だと思った。
空が泣いていても
みんな濡れるのを避けるために傘を差す。
濡れてもいいじゃないか。
自分には空をすぐに晴れにさせてあげる魔法なんて
無いからせめて空の味方でいる。
空が綺麗だから、
自分はまだもう少し生きようと思えた。
今日と同じ空は無いから。
時間が経てばちゃんと綺麗に晴れるから、
たくさん泣こう。
そうすれば、虹だって一緒に見れるんだ。
・落下
バラバラになった希望の欠片を拾い集めて。
両手いっぱいに抱えて少しずつ歩き出す。
その刹那。
黒く高い波が自分を襲い、深い闇へと突き落とす。
真っ暗な闇の中。
でもどこか、安心している。
自分という醜い存在を闇が覆い隠してくれる。
全身の力を抜き、横になった。
ゆっくり。沈んでいる。
闇に呑み込まれたって構わない。
・半袖
最近の暑さはもう夏だ。
夏は嫌いだ。
エアコンの効きは悪い。
晴れていたとしても、どこへ行くにも汗をかく。
でも夏の景色や風情はとても好きだ。
夜に咲く花、流れるような入道雲、
どこからが聞こえてくる風鈴の音。
自分は夏に運動をすると
貧血も相まっていつも頭痛などの熱中症に襲われる。
少し暑く、涼しいくらいでいいのに。
自分という人間は太陽に殺されかけている。
秋の半袖から少し肌寒いと長袖にする瞬間が好きだ。
・過ぎ去った日々
未来のことを考えるのは得意ではない。
過去に囚われて未来のことを遠ざけているから。
人はなぜ時が経つにつれ変わっていってしまうのか。
"変わる"という言葉は
いい意味でも悪い意味でも捉えられるが、
_自分はただ不変のものを探し続けている。
過ぎ去った日々の中で
共に遊んでいた友達も好いていた人も。
今はどうだろうか。
誰も覚えていないのではないか。
人間関係は関わらなくなれば
簡単に消えてしまうものだから。
温かいものがすぐに冷めてしまうように。
一人で逃避行の旅に出たい。
静寂の中。先人や自然が創った、
神秘的で幻想的な人の居ない場所へ。
死に場所を探しに行きたい。
どんなにぐちゃぐちゃになったっていい。
大人しく布団の上で死んでいいような人間じゃない。
・溢れる気持ち
最近い苛立ちを感じることが多くある。
親や友達、そして自分に対して。
何だろう。
言葉には出来ないようなマイナスな気持ちが
時々湧き上がってくる。
最近ずっとそうだ。
大切に思うべき人を大切に思えなくなっている。
そんな自分を殺したくなる。
1度考え込むとずっと沈んだままで動けなくなる。
そうしているうちに時間だけが流れて。
時間を無駄にした自分がまた嫌になる。
これの繰り返しだ。
__全て言えたらよかった。