心に残るようなことは、気の利いた事は言えないけど。
ひとりでいたい。そう思う日はあれどきっと、きっと心のどこかではきっと。
ひとりにはなりたくない。
ひとりは怖い。
ひとりは寂しい。
誰か語らう人が欲しい。
共感できる人が欲しい。
友達が欲しい。
なんなら親友が欲しい。
けど友達の定義がどこなのか分からない。
確信できる友達が欲しい。
完璧にひとりは嫌だ。
きっと、ひとりでいたいと言った私の心根はきっと、誰よりも欲深いもの。
澄んだ瞳に見つめられるは、罪悪。
潤んだ瞳に蔑まれるは、嬉々。
私の正は、冒涜。
私の生は、規律。
下品な口に問われるは、嫌悪。
濁りし瞳に映るは、私。
澄んだ瞳に見つめられるは、罪悪。
濁りし瞳に映るは、私。
酔う匂い、酔い匂い、君放つ「大好き」は一体どこまでが本物なの?
「酔ってない時にまた言ってよ、今じゃなくて。」
電話越しに聞こえる居酒屋特有の騒音に、君の声がかき消されるようで、聞き逃さないように、聞き直さないように。
「え、なんて?」結局、私の耳が敗北したようで。
五感を癒す、夏の風物詩。
聴覚を癒す、風鈴の音。
視覚を癒す、入道雲。
触覚を癒す、水流。
嗅覚を癒す、雨上がりのアスファルト。
味覚を癒す、夏野菜。
昔の先人が残した、風物詩は耐えに絶えない。
そして、私が何時ぞ、五感を震わしたあの夏さえも。
味気のない日常にガーベラを添えてみる。
ガーベラと言えど、色は十人十色。選んでみる。
大切に、大切に愛でてみる。
傷つけないように、世話をしてみる。
いつかは、ガーベラも枯れゆく。
いくら大切にしても、傷つけぬようにしても、枯れてゆく。
ふらりと花屋によってみる。
小さな蕾のフリージアを見つける。
フリージアと言えど、色は十人十色。ガーベラと重ねる。
大切に、大切に愛でてみる。
傷つけないように、慎重に世話をしてみる。
でも、フリージアもいつかは枯れゆく。
いくら大切にしても、傷つけぬようにしても、生命は衰え消えゆく。
…ある日、ふらりと花屋によってみる。