8/30/2022, 10:14:57 AM
香水―――
リビングですれ違った時、貴方からに香った甘ったるい
香水の香り。それは、噎せ返るような女物の香水だった。色んなブランドのものが混ざっていて気持ち悪い。
「あーあ。」
寝室で独り呟く。また、不倫されちゃった。
これで何回目?さぁわかんない。そろそろやめてよ。
まいだーりん?
8/29/2022, 10:39:11 AM
言葉はいらない、ただ・・・・―――
ピカピカと照明が光るバーのステージ。
その上で演奏をしているのは無名のバンド。
そんなバンドを気にする人もなく、皆グラスを片手に
話に花を咲かせていた。
「海くん、頑張れ…!」
センターボーカルである彼を見つめ、独り呟く。
普段は無口で大人しい彼が、ステージの上では
大きく口を開けて、綺麗な歌声を響かせるんだ。私は、
彼のあの表情が、あの歌声が世界で一番大好きなんだ。
「嗚呼。言葉はいらない。ただ―――♪」
サビに入るところ。このフレーズが1番好き。
ねぇ海くん、愛の言葉はいらないから。
好きの一言もいらないよ。
ただ、その歌声を。いつまでも私に聞かせて。
8/28/2022, 11:16:07 AM
突然の君の訪問―――
ザーザーザー。突然降り出した大粒の雨。
部屋の中にいても聞こえるその大きな音は、
絶賛課題中の私の集中を乱す。
「あぁもう…。」
ボスっ。と、ベットにダイブする。
それからしばらく、何となく携帯を弄っていると――
ピンポーン。インターホンの音が響いた。
モニターを覗くと、そこに写るのは、隣の席の
気になる男の子。
ドキッと音を立てた心臓。恐る恐る扉を開ける。と、
「ごめん。雨宿りさせて。」
気まづそうに訪ねる君。
そんな君を見て、燻る私の恋心。
深夜、突然の君の訪問。