宝島が好きだった
主人公のジムが、さまざまな困難と戦い
お宝を手に入れる物語だ
シルバー船長は悪役だが、後の海賊のイメージに
多大な影響を与えた偉大な人
彼の生い立ちから、フリント船長の部下だった時代
そして、物語の後どうなったのかが知りたい
それが、僕の望むもう一つの物語
夢だと分かっているのに
そこにある現実から逃げようと、もがき続ける
目が覚めると、まだ夜中だった
また暗がりの中で、あの現実から
逃げ続けなくてはいけないと思うと、眠れない
「ねえ、寒いから、ぎゅってしていい?」
って君が、そう言ってくれなければ
この暗闇と沈黙に気が狂ってしまっていたかもしれない
「いいよ、おやすみなさい」
そう返事すると、眠くなってきた
悪夢が入る余地のない深い夢へ、
君と共に降りていこう
題 紅茶の香り
自分は午後の紅茶で充分
種類とか味とか香りなんてわからないし
第一自分はコーヒー派だし
でも、レモンティーは好き
あのウイスキーの様な色の液体の中の
甘味だけじゃなく、時々顔を見せる
酸味と苦味が面白い
たまにはリプトンでも買ってみようかな
愛を確かめ合う為の言葉なんて
不要だと思っていたけど、たまに不安になるんだ
私に飽きてしまったかもしれない
悪い所ばかりが目立ってしまってるかもしれない
微笑ではなくて、嘲笑かもしれないって
あなたはいつも、私の欲しい言葉ばかりをくれるから
「じゃあ、合言葉を決めよう」って話になったよね
「何がいい?」
といたずらっぽく微笑むあなたにこう言った
「愛言葉は?って言ったら、ないけどある。全部!って答えて?」
もうどれくらい前の事だろう
最後に会ったのは教室の中だったかな
氷が溶けるように、輪郭が崩れて
顔も、声も、何して遊んだかも覚えていない
遊んだ事は何度かあったけど
一緒に勉強したり、いたずらしたり
裏山を探検した事はなかったな
ただ、楽しみだけを共有したに過ぎない
今思えば、それは本当の友達と言えるのか
自信がない