Minor

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4/4/2023, 2:20:14 PM

それ「で」いい



それ「が」いい

たった一文字しか違わないのに、こんなにも言葉の重みが変わる。いつか、私だけを見て、それがいいと私を選んでくれるかな。選んで、くれたらいいな。
でも、今はまだ商品棚の奥にしまわれたお人形の私。それでいいと、流し目で見られる私。

♯それでいい

4/3/2023, 2:23:03 PM

「Registerのお兄さん」
「はい?」
「生徒1人を失うのって、こんなに寂しいんですね」


日本が人口の減少により、衰退の一途を辿る今、「Register」と呼ばれる日本国保存機関がUNESCOより発足し、派遣された社員たちが日本を訪れ、残り少ない日本人との会話、記憶、情景までをも保存していた。そして、Register社員である僕は今回、ある図書館を訪れていた。

宵ノ図書館。夜、宵の時間にだけ開館する、天井がガラス張りになった図書館である。そこにいた日本人はたったの2人。館長と、若い女の子。その若い女の子は、今回Registerの社員として採用されることが決まっていた。

図書館に到着すると、館長が中を案内してくれると言うので、僕は録音と録画を開始した。館長がゆっくりと歩き出す。天井がガラス張りなので、ふと上を見上げると、満天の星空が広がっていた。館内に照明はなく、月の光だけを灯とするそのテイストに、僕はこっそり日本人の儚さを感じていた。
「本、読み切れないほどたくさんあるんですね」
「ええ。だからきっと、あの子が居なくなっても、暇を感じることはないんじゃないかな。…あの、あの子は、Registerで上手くやっていけそうですか?」
「はい、大丈夫だと思いますよ。笑顔が多いし明るいし、きっと皆に愛されると思いますよ」
「それは良かった」
「…寂しくは、ないんですか?あの子は、今となってはたった一人の心を許せる人でしょう?」
「そうですね。…でも、生徒の卒業ほど、嬉しいことはありませんから」
そう言って笑った館長さんは、どこか無理をしている気がした。1人になったら、こっそり泣いてしまいそうな、そんな気がした。
「Registerのお兄さん」
「はい?」
「生徒1人を失うのって、こんなに寂しいんですね。…やっぱり、寂しい。星はこんなに輝いているのに、本は読み切れないほどたくさんあると言うのに。生徒をたった一人失うだけで、こんなにも心に穴が空いてしまう」
「…」
「でも、良いんです。寂しい分だけ、あの子を思い出せるから」
どこか遠くを見つめる館長さんの目には、きっとあの子の背中が映っているのだろう。
「そうですね。きっと、寂しさと寄り添うことも出来ると、僕は思いますから」
「…はい」
次に笑った館長さんの瞳には、涙が溜まっていたけれど、きっそれは悲しい色をした涙じゃなくて、生徒の門出を祝う、桜色の涙だったのだろう。

♯1つだけ

4/2/2023, 10:36:43 AM

漫画と小説。これに限る。
確かに、命とか、愛とか、お金とか、大切な人とか。上の二つより大切だって言われるものがあるのは理解している。命がなければ、大切なものがあってもどうにもしようがないしな。
でも、じゃあ生きる上で必要なのってなんだって考えた時、生きる気力ってのが浮かんできた。ならその生きる気力を出すために何したらいいかって考えたら、好きな物事って浮かんできた。じゃあ最後に、好きな物事ってなんだって考えたら、漫画と小説が浮かんできた。
結局のところ、大切なものなんて人それぞれだけど、でもみんなやっぱり、それがあるから、その人がいるから、生きる楽しみができる。大切にしたいと思える。
やっぱりさ、「好き」って、最強なんだよ。
私はその好きが、漫画と小説だったよ。
みんなは、何だった?

♯大切なもの

4/1/2023, 11:57:01 AM

今日の夜はとても風が強いです。

ので、

明日は地震にお気をつけください。

「…は?」
いやいや、ちょっと待て。エイプリルフールとは言えど、お天気お姉さんは言ってええ事と悪いことがあるやろw今はエイプリルフールでぇーすって笑ってはりますけど多分クレームヤバいんやろなぁ…ご愁傷さまやで。


「…ーところで皆さんご存知でしたか?点数の悪いテストほど、ごま油で炒めて塩をひとふりすると五つ星ホテル並に美味しくなるそうですよ」

そんなジョークを言うてる俺の仕事は、夕方5時からのニュース番組のメインキャスターです。

#エイプリルフール

3/31/2023, 10:11:45 AM

「幸せになりなさい」

「幸せになれよ」

「幸せになってね」

「お幸せに」

数多ある言葉の中で、これほど心揺さぶられる響きがあるだろうか。嬉しい言葉があるだろうか。
あなたが、ただひたすらに誰かのことだけを考えて、たとえ他の誰かの幸せとともに願うことになったとしても、あなたにとって幸せを願うその人は、これからもずっと大切である人に変わりはないのだから。

私もまだ、言う方の立場です。でもいつか、私も、ありがとうと笑って返せるよう、まだ今は

「幸せに」

#幸せに

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