リチ

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5/24/2025, 1:07:57 AM

最近悪夢ばかり見る。

死んだお父さんが出てきたり、友達と絶交したり、いっぱい怒られたり。

悪夢といっても、お化けがでてきたりとか、金縛りにあったりとかはしない。些細なことだけれども、現実にあったら嫌な、趣味の悪いものばかり。

タチが悪いのは、夢から覚めるまでにその問題は解決できないのだ。

だから、眠るのが怖い。けれど、その思いと反例して眠気は毎回訪れる。そして、為す術なく悪夢を見てしまう。

いつからだったろうか、こんな生活。もう嫌だと泣き出してしまいたかった。


それでも私は、眠ることしか出来ない。今日も目を閉じた。







ふわふわとした感覚。きっと夢の中だろう。周りを見渡すと歪な空間。

目の前には、白と黒の男の人。

白い人と黒い人じゃない。白と黒の男の人なんだ。

それとしか説明が出来なくて、じっと男の人を眺めてると、ニコッと微笑む。とても胡散臭い。

「そこのお嬢さん、なにかお悩みがあるんじゃあないかい?」

私が口を開く間もなく男の人は続ける。

「そしてそれは、夢についてじゃないかい?」

驚いた。図星をつかれて思わず口を閉ざすと、男の人はまた胡散臭く笑い胸に手を置く。

「名乗り遅れました。僕は夢喰いバク。悪い夢を食べてあげるのが仕事さ。」

男の人、基夢喰いバクは未だに胡散臭い笑みを途絶えさせない。だが、私は今藁にもすがる思いだったので、大人しく頼らせてもらいたかった。

「君の悪夢は少々味が薄いけど…まぁ、薄味のほうが僕の好みさ。さあ、僕に身を委ねて──────」

段々意識が朦朧とする。そんな中ふと思いついたのは対価だった。

そんな考えも見透かしたように夢喰いバクは笑う。

「お代はいらないさ。だって、これが仕事だからね。」

その声を聞いて眠りについた。




そこからは、幸せな夢続きだった。

もう、夢から覚めたくないと思うほどに。

よくわからない存在だったけれど、夢喰いバクに感謝だ。




「僕の仕事は、夢を食べること。

夢を食べられた人間は、幸せな夢を見続ける。

そう、現実と夢の区別がつかないくらいに。

そして、もう現実に戻りたくないと夢に縋る。

僕はあくまで悪夢を主食としているが、甘美な夢も悪くない。

僕は夢喰いバク。

悪夢が主食だけれど、

そっと包み込むように…君ごと食べてしまうよ。

そんな、わるーーいバクさ。」

5/22/2025, 2:17:31 PM

いつも通り、6時に起きて

いつも通り、6時半に家を出る

いつも通り、授業を受けて

いつも通り、家に帰る

だけど、鏡を見ると

髪の毛のボサボサ度が落ち着いていたり、逆に増えていたり

授業中のあくびが増えてたり、減ってたり

代わり映えしないって思ってた日常だけど

昨日と比べたらちょっぴり違う私

些細な変化でもなんか楽しいなぁ

ふふっ、そう思えたことも昨日とちょっぴり違う私になれた証拠だよね!

5/17/2025, 6:19:03 AM

乗り換えられた。ただ、その一言に尽きる。

立ち尽くして、頭じゃ何も考えられなくて。

私は誘われてない。だけど、きっと隠す気もなかったんだろうね。

私が1番じゃない貴方なんて嫌いだわ。

本当、残酷な人ね。

でもきっと…私に嫌悪の視線を向けないうちは、貴方は私のモノ。

私が1番じゃなくても、可愛いあの子を優先させても…


私は貴方を手放す勇気がないから

不満や涙を押し殺す。

ねえ、どう?私、いい子でしょ?

でも、本当は憎たらしくて仕方がないの。

口を開けば、黒い燻りが溢れ出てしまいそう。

だけど、それは誰にもぶつけることはできない。

何故ならあの子は可愛い子。

だから、貴方も惹かれたのね。

私は可愛くなくて、あの子は人気者。

挑む権利すらないわ。本当、残酷ね。

憎たらしいったらありゃしない。

あの子も、貴方も、私も…

5/15/2025, 7:19:03 AM

酸素が足りない!足りない!

早く海に戻らないと…

あぁ、陸で溺れるなんて…

もがく、あがく、つんざく悲鳴

苦しい!苦しい!苦しいぃ!

人魚姫は、時間制限が来てしまったので海に帰らなくてはいけません。

途中で、サンダルを落としてしまいました。

でも、私にはもういらないの!

駆ける、駆ける、駆ける

恋に落ちたマーメイド

恋心ひとつ、陸に捨てて

海に飛び込んだ。


きっと私は眠り姫。恋という名の甘い毒で眠りについてしまう。

だから、アナタのキスで私を起こしてね

酸素が足りないわ。

早く、私に息を頂戴

ふっと微笑んだ人魚姫

海の奥底、誰にも気付かれずにそっと

泡になって消えた。

5/12/2025, 11:12:17 AM

君は私の席に無断で座ってくる。


最初はなんとも思ってなかったけど、今はただイライラする。

しかも、私以外の女と話すために使ってるの?

倦怠期ってやつ、なのかもしれないけれど、飽きてしまって別の子と遊んだのは私だけど…

自己中だと罵ってもらっても構わない。私は君が私以外の人間と喋ってることが許せない。

いつもだったら、私のところに来るのに…今はあの女と肩を組んで頬をつつきあっている。

「前髪のうねりやばくね?」「それな〜」

なんて私にはわかんないような内容。

私じゃ、つまんなかったのかなぁ…

どの友達もしっくり来ない。

私は、君だけ…ただ、君だけなんだ。

私が1番じゃない君なんか大っ嫌いだよ。

だから、私の隣に戻ってきて。

願わくば、その関係が永遠に続くよう…

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