sum

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6/9/2023, 12:43:21 AM

岐路、なんて大それたものじゃなくゲームの分岐点ほど簡単なものじゃない。
それを今日まで生きてきた。
「頑張らなきゃ」
小さく呟いたそれに応えてくれる人はいない。その言葉で自分が苦しくなることもわかっている。
だから、今日は学校に行こうと思う。

6/7/2023, 11:15:27 AM

コンビニの帰り道。
「もしも明日世界が終わったらどうしますか?」
突拍子のない質問に私は間抜けな声を上げた。
「起きて、病んで、エナドリ飲んで寝てそうです。」
あなたは不思議そうに私を見た。
「なんか特別なことしないんですか?」
その日に世界が終わるなら、何か特別なことをしたって変わらないだろう。
「しないと思います。あなたは?」
少し迷っている。恥ずかしそうに笑った。
「今日みたいに君と深夜にコンビニ行って喋ってたいです。」
「あなたも特別なことしないんですね。」
頷くとあなたは私の手に少し触れた。
「じゃあ早く喋りましょうか。」
私はそっとあなたの手を握った。

6/6/2023, 12:10:23 PM

「最悪」
「どうした?」
私の小さく呟いた声に反応する彼。雨音でかき消されると思ったのに。
「今日せっかく新しいワンピ来てきたのに雨で濡れたんだもん。」
そういうと彼は私のワンピースを見る。
「ほんとだ、ここちょっと汚れてる。」
頭をそっと撫でて微笑む。
「でも君といれるだけで幸せだよ。」
嘘が付けない彼の、私への愛。
「ありがとう」
だから私も返さなきゃ。
「私も好きだよ。」
彼は少しだけ笑って歩き出した。

6/5/2023, 12:36:40 AM

狭い部屋の中。カーテンを締め切った窓からは光がさすことはなく、薄暗い。
風雨の音。
カップ麺のゴミと割り箸、散らかったメイク道具。
今日も上手くいかなかった。
せめて今日はちゃんと泣こうと思う。

6/3/2023, 11:03:06 AM

失恋した、いや違うか。正確に言えば倦怠期。
キスされてから付き合って。そこから3ヶ月。
既読がつくことも、通話することも減ってその分1人で勝手に寂しくなって。
なんとなく彼の名前を呟いた。
「好きだよ」
言葉遊びのような意味を持たないそれは、音となって消えていく。
いっそ最初から脈がなかったらどんなに楽だっただろう。
苦しくなるくらいなら、
「失恋したいな」

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