浜辺 渚

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4/23/2025, 4:06:36 PM

芭蕉が行脚した際に定めた諸々の規律を読むと、旅について人がどう向き合うべきか分かる。太宰の津軽を読めば、物書きが郷土について語る時の向き合い方が読み取れる。
文芸に秀でたものが、様々な土地を巡り、そこでの経験や知り得た歴史などを勿体ぶらず書き残してくれるのは、実際とても助かることである。

4/22/2025, 11:08:13 PM

鳥というのは本当に良い。整った顔に愛らしいフォルムは誰もを魅了する。声なんかはどの生物より美しいとさえ言えるだろう。

4/21/2025, 3:23:29 PM

「なあ、あれを俺の耳元で囁いてくれよ」
「はぁ?なんであんたなんかの為にそんな気色の悪いことしなきゃいけないのよ」
「少しだけでいいんだ。なぁ良いだろ?」
「どうしてもして欲しいなら、そういうサービスを頼めばいいじゃない」
「なんつーか、そいつは違うんだ。それはあまりにも形式的すぎる。俺が金を出す、相手はそれを受け取り売買契約は成立する。そこにはレシートや領収書があり、クーリングオフ制度なんてのもあるかもしれない。まあ、つまりそれはあまりにも他人行儀じゃないか?」
「そんなの知らないわ。私が言ってるのはその気色悪い要望を私にぶつけないでと言っているの。そういうサービスが嫌なら、個人間の取引にすればいいじゃない。インターネットが張り巡らされている現代でならやりようはいくらでもあるでしょう」
「インターネットか、確かにありかもしれない。SNSって奴だな?」
「そうよ。そこでならそういう非形式的な交遊もできるんじゃないかしら」
「そうだな、そんな気がしてきた。早速やってみるか」

4/20/2025, 2:08:28 PM

星明かりが地表を照らす中で、一輪の花は特別にその輝きを知らしめていた。風になびくと先端の輝きが残像を残し、黒々とした夜闇にその不確かな輪郭を漂わせていた。
あまりに幻想的な景色は人々を感動とともに、一種の畏怖のようなものまで感じさせた。
今宵もその花は揺れている。まるで怪しげな商人がこちらを手招きするみたいに。そして、僕らはその誘惑に抵抗できない。

4/19/2025, 2:55:44 PM

白いシャツに零れた墨汁は角張った手の影絵のような模様を作り出した。
僕はその面妖さに驚きと恐怖を抱いた。

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