「心だけ、逃避行」
最初はさ
これで大人になれた、一人前になれたって浮かれていたんだ
唯一もらった内定で、ここに行くしかなかったけど
今まで必要とされなかった私にとって
初めて『あなたが必要だ』と言われた気がしたんだ
違った
私が思い描いていたものではなかった
でもやめると誰も必要としてくれないと思うから
どれだけいじめられても、大量の仕事を押し付けられようと耐えなきゃいけないんだ
苦しい時は
王子様を思い浮かべて、心だけでも連れ出してもらうの
王子様は私のことをいじめないし、『なにもしなくていいよ、きみが必要だ』と言ってくれる
あなたがいると、私はなんでもできる気がするの
ねぇ今日も連れ出して、王子様
「君の背中を追って 」
走り続けた
君に追いつこうと
君を追い越そうと
小さい時から君は凄かった
天才だと注目されていた
最初はそんな君が誇らしかった
でもその気持ちは変わっていって
君のそばにいると
何故か心がチクチクしていった
君の邪魔をしているのではないかと
思うようになった
君の隣に相応しい人になろうと
君の背中を追った
追い続けた
これで君のそばに相応しい人になれたと思った頃には
君は遠くに行ってしまった
もう二度と君の背中を追うことが
出来なくなってしまった
これから
誰の背中を追いかけて生きていけばいい?
君の背中を追いかけることが
生きがいだったのに
これから
何を糧に生きたらいい?
教えてくれよ...
「好き、嫌い、」
好き
嫌い
好き
嫌い...
心の中で花占い
いつも最後の花びらとれないの
結果が怖くてとれないの
結果を認めたくなくてとれないの
あなたは花占いなんてしなくても
私の事好きでいてくれますか?
「勝ち負けなんて」
どうして、他人と比べるの?
あの子よりテストの点が高いと偉いの?
この子より早く恋人ができたらすごいの?
色んな人に褒められたいの?
すごーいって沢山の人から言われたいの?
言われなかったら...負けなの?
テストの点数が低くてもいいじゃない。
見直しして、次のテスト頑張ろうよ。
恋人が早くできなくてもいいじゃない。
恋人はモノじゃない。
心から好きな人はフラッと現れるよ。
色んな人に褒められなくてもいいじゃない。
褒めてくれた人を大事にしようよ。
褒められた数じゃなくて、中身をみようよ。
すごーいって沢山の人から言われなくてもいいじゃない。
あなたをみてる人はいるよ。
その人は多く語らないかもしれない、でも傍に必ずいるよ。
他人と自分を比べないで。
自分は自分。
他人は他人。
勝ち負けなんて、決められないんだから。
自分を大事に生きていきましょ。
「記憶の海」
ぽちゃん
これは、楽しい思い出
ぼちゃ
これは、悲しい思い出
どぼん
これは...二度と経験したくないくらい苦しい思い出
ざぶん
ごぼごぼ...
記憶の海から発生した波に私は襲われた
苦しい
息ができない
助けて
見たくない記憶が海流とともに私を襲う
見せないで
見たくない
思い出したくない
なんでこのタイミングなの
私は記憶の海に溺れた