「なぁ、俺たち男4人で海来てなにしてんだ?」
「言うなよ、虚しくなるから。」
「そもそも誰が言い始めたんだかな」
「いやさ、お前らもすっげーノリノリだったじゃん!!!!」
「だって、暑かったし、」
「夏だし、」
「きれいなお姉さんいるって言われたし、」
「じゃあなんでそんな、テンション低いんだよぉぉ!!!!」
「人いないし」
「海冷たいし、」
「日焼けしちゃうし、」
「女子かよ…」
「あ〜せっかくここまで来たんだからさぁ〜!!!!」
「無理やりにでも入れてやる!!!」
「「「はっ?」」」
バシャ!
「おい、冷たっ」
「お前、ガチでww」
「ヤバいってww」
「まてまてまてまて、話せばわかるってぇーw」
「問答無用!」
バシャ!バシャ!
「ふざけんなよw」
「着替えないってw」
「終わってるww」
男4人は海で遊びまくって、次の日風邪ひいた人もいるとかいないとか、
ここではないどこかに行ってしまいたい…
誰も私のことを知らない場所に、
なんなら誰もいない場所に、
死んだ後の世界はどうなってるんだろう
そう思いながらも、また、
いつもと変わらない日々を繰り返す。
死ぬ勇気なんてなくて、それでもどこかへ逃げたくて、でもそんなこと夢のまた夢だなんて
わかってるよ…
「またね」
そのまたねは何にも約束がないまたねで、本当にまた会えるだなんて約束されやしない…
本当に君にまた会えてたら、僕はなんて言うんだろうな、
いつからか、1人になってしまった僕は寂しく空を見上げた。
「違うなぁ」
君と最後に会った日、またねって約束した日
その日の空はこんなに濁ってなかったのに…
君はこの世でたった1輪の繊細な花だ
君は脳に障がいを抱えながらも、色々なことに挑戦して、思い通りに動かない体を無理やり動かして、その細い腕で、足で、体で、色々なことをしていたね。
君が苦手とする細かい作業
それでも君は苦手な物があるのは嫌だから、そう言って何度も何度も繰り返して、出来なくても投げ出そうともしたけれど、最後には僕より上手に出来ていたね…
そんな君に聞いたことがあったね、
「なんで、君はそんなに頑張れるの?」
君は普通とは違うのに…どこからそんなやる気が出てくるのかな。
「んーまぁ、障がいがあるからって諦めるのは違うと思うし、それよりもそれで諦めるのだけはしたくないよね、それに、この世には色々なことがあるのに出来ないで死ぬのも勿体ないじゃん?それがさ苦手なことでも得意なことでも、出来るようになるのは楽しいからさ、」
あぁ、この考えがこの世に広まればどれほど平和な世界になるのであろうか。
差別かもしれないけど、日本人では珍しい考えだとも思ってしまった。
「それにさ、障がいがあるってだけじゃん?確かに他の人とは違うと思うよ。身体的な意味でもね、でも、挑戦できる環境をみんなが作ってくれるから、1人だったらきっとやらなかったと思う。でも、運動とか、芸術とか、見てる人も、勇気づけられたりするでしょ?それって誰でも出来るって思うんだよね」
「そうだね、君は凄いよ」
「それは、障がいを持っていてもここまでするからって意味?」
「んーん、障がいがあってもなくても君はきっと色々なことに挑戦したと思う。だから、凄いと思う。」
今、生きづらい世の中になって、なんでも差別だ。ジェンダーだって、うるさくて、理解があることは大切だけど、ここまで敏感になられると嫌になってくる世の中だけど…
そんな世の中に君のような人がいることがすごく嬉しくて、誇らしい。
君は繊細な花のようだけど、色んな可能性を秘めていて、それでも力強くて、比べる訳では無いけれど、僕の目には…
君がこの世で1番綺麗な花に見えるだろう
1年後君は何をしてるのかな…
いつも笑顔が素敵で、僕たちをよく笑わせてくれたね、
我儘もよく言っていたけど、それ以上にお手伝いもしてくれたね、
喧嘩もよくしてたね、それでママによく怒られてたね、
そんな君が今日結婚する
あんなに小さかったなのに…
ここまで綺麗に優しく育ってくれたことがすごく嬉しいよ。
小さかった君の成長がこれからも楽しみだね
ここまで元気に育ってくれてありがとう。
これから何があっても、彼と寄り添っていくんだよ…
君にどんな未来が待っていても、僕たち親はずっと君の味方だから…
ずっと笑っていね
父より
結婚式当日、病気で死んだ父からの手紙は、暖かくて、
「花嫁姿見て欲しかったなぁ」
きっと見てる。そうわかっても、もっと生きてて欲しかった…
ねぇ、幸せになるよ、1年後はもっと幸せでいられるように頑張るよ!
だから、ちゃんとみててね!