「ね、全部終わりにしよう、○○」
「は?どういうことだよ、△△」
「そのままの意味だよ。君も一緒に死ぬんだ!」
「な、なんで……なんで俺まで!!」
「大好きだから。君のことが大好きだから。僕たちは小さい頃からずっと一緒。小中高も。高校の時、君と恋人にれて本当に幸せだった。でも……でも僕の余命は残りわずかなんだよ!!」
「っ……まず刃物を下ろせ!ゆっくり話し合おう、な?」
「そうしたら君は逃げる!ひとりで消えるのは……怖いよ……僕のわがままなのは分かってる。でもこれが最期のお願い。ずっと一緒だよ、○○」
――翌日、○○と△△は、△△の部屋で二人抱き合って眠っていた。
片方は穏やかな顔をしており、もう片方は恐怖に怯えたような顔をしていた。
二人はずっと目覚めることはなかった。
〜終わりにしよう〜
みんな仲良しになればいいのに。
互いに手を取り合って、助け合う。
そんな世界になればいいのに。
〜手を取り合って〜
私だけが、あの人をとてもとても愛しているという優越感。
でも、
周りを見てみれば、
私は、これっぽっちしか愛していないのかという劣等感。
〜優越感、劣等感〜
俺は、これまでずっと隠してきた。
ほんとは、女じゃないんだって。
生まれ持った身体は男。
でも、心は女。
フリルの着いた服や、可愛いコスメが大好き。
だから、ほんの少し、いや、ほんのちょっとの出来心で、女装をしてみた。
鏡の中の自分は、全然違った。
まるで魔法がかかったかのように、キラキラと輝いて見えた。
だから俺は、いつの間にかハマってしまった。
女装をしている自分の姿を見ることに。
でも、そんな夢もいつかは解けるんだろうなぁ……
〜これまでずっと〜
『私、好きな人が出来ちゃった』
友達からの、たった一文のメッセージ。私はそれを見て、勝手に涙を流していた。
(どうして……どうして私の○○が……)
私は○○に恋心を寄せていた。いつも明るくて、元気で、天真爛漫な性格で。家が近いからいつも、「一緒に帰ろ!」って誘ってくれて。
前まではただの幼なじみの関係だった。保育園から高校までずっと一緒。そんな関係の中、彼女の魅力に気づいたのは、中学生の頃だった。そこから次第に、みんなとは違う『大好き』という感情を持ち始めた。地味な私とは全然違う彼女に。その想いは、現在――高校まで続いている。
「はは……私の方が○○のこと愛してるのに……」
でも、告白して引かれたら嫌だ。それからずっと嫌いになられたらもっと嫌。恋人になりたい。幼なじみのままの方がいい。
そんな思いがせめぎ合い、洪水のように涙が溢れ出てくる。どうすればいいんだろう。私だけの○○。愛してやまない○○を、自分だけのものにするには。
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