『私、好きな人が出来ちゃった』
友達からの、たった一文のメッセージ。私はそれを見て、勝手に涙を流していた。
(どうして……どうして私の○○が……)
私は○○に恋心を寄せていた。いつも明るくて、元気で、天真爛漫な性格で。家が近いからいつも、「一緒に帰ろ!」って誘ってくれて。
前まではただの幼なじみの関係だった。保育園から高校までずっと一緒。そんな関係の中、彼女の魅力に気づいたのは、中学生の頃だった。そこから次第に、みんなとは違う『大好き』という感情を持ち始めた。地味な私とは全然違う彼女に。その想いは、現在――高校まで続いている。
「はは……私の方が○○のこと愛してるのに……」
でも、告白して引かれたら嫌だ。それからずっと嫌いになられたらもっと嫌。恋人になりたい。幼なじみのままの方がいい。
そんな思いがせめぎ合い、洪水のように涙が溢れ出てくる。どうすればいいんだろう。私だけの○○。愛してやまない○○を、自分だけのものにするには。
〜1件のLINE〜
自分の目いっぱいに飛び込むのは、無数の向日葵。
日光を浴びて、黄金色に輝いている。
時折、風がそよそよと吹いてきて、ゆらりゆらりと揺れる。
ここは、夢なのか現実なのか、
不思議な空間だ。
向日葵を掻き分けて進むと、向こうには愛してやまない彼の後ろ姿が、
一方通行の想いを寄せた、彼の姿があった。
ここでも私の恥ずかしがり屋が発揮する。
あぁ、また風が吹いてきた。
しかも今度は強い。
あぁ、飛ばされちゃう。
消えちゃう。
あぁ、アァ、嗚呼。
これが夢ならいい。
でも現実だったら――
〜目が覚めると〜
当たり前……色々あるなぁ。
当たり前に物事をできるって、すっごい幸せな事だよね。
出来ない人がいる中で、出来るんだから。
小さな一つ一つの行為も大切にしたいよね。
〜私の当たり前〜
夜。
街は、電気という名のドレスを身にまとって、個々の店を明るく盛り上げる。
たくさんの色が並んで個性豊か。
昼では見られない景色に、
思わず私は、ワクワクを止めることが出来なかった。
〜街の明かり〜
推しに会いたい。
巡り合わせてください。
〜七夕〜