なにが偶然で。
なにが運命かなんて、私にはわからない。
でも、これだけはわかる。
間違いで始まる運命も、あるんだよ。
私の名前は雫。
型に合わせて、どんな形にもなれる。
でも、傾斜とかがあるとただただ流されるしかない。
誰の手にも取られることがなくって。
でも、よく流されて。
一人より、集団を好む。
案外好きなんだ、この名前。
どれだけメリットが無いように見えても。
私にとっては、大切なんだ。
もしこの世に神がいるのなら。
神はすごく不平等な人だ。
それか。
優しい神は、そもそも存在しないのかもね。
宗教に興味はあるけど。
神に興味はないかな。
一般人の使う『あたりまえ』は、本当にあたりまえなのだろうか。
『あたりまえ』な生活が出来ない人にとって、それは『あたりまえ』だろうか。
『あまりまえ』って言葉も『常識』って言葉も、私は嫌いだった。
私は一般人とはスタートラインが違かったから。
みんなにとっての『あたりまえ』は、私にとっての『あたりまえ』じゃなくて。
世の中には、具体的と言いながら抽象的な表現がありすぎる。
はたして、それでいいのだろうか。
無意識に、人を傷つけないでほしい。
相手と自分は同じだと、決めつけないでほしい。
『多様性』って言葉じゃなく、『多様性』って意味を理解してほしい。
私は、それでいい。それだけわかってくれればいい。
私の幸せは、私が死ぬことだ。
私が死ねば、みんな喜ぶ。
私が死ねば、何も考えなくて良くなる。
一番合理的で、一番得な幸せだ。
友達や、先生や、親から、罵詈雑言を言われずにすむ。
自分に対してのいらだちも、嫌気もなくなる。
私自体がなくなる。
出来損ないで、嫌われ者で、馬鹿な私が。
この世から、消え去る。
それが一番、幸せだ。
……嘘……だよ。
本当は、死にたくなんてない。
もっともっと、生きて、楽しいことしたい。