「ガラスの疲労って知ってる?」
「ガラスの疲労? ガラスが疲れるってこと?」
「まぁ……そうかな。もし、ガラスを一回落とすとするでしょ?」
「うん……」
「でも、ヒビは入ってないの」
「あれ、ほんとだ。頑丈なガラスなんだね」
「でも、実は目に見えないヒビが入ってるんだ」
「えー、そうかなー? 嘘じゃない?」
「ストレスやコップに入った水と同じで、積み重ねれば積み重ねるほど、取り返しのつかないことになるんだ」
「つまり……?」
「ガラスは割れて、ストレスでおかしくなって、コップの水は溢れる」
「へー」
「だから、無理しないでね。傷ついてるように見えなくても、おんなじこと続けてたら、取り返しのつかないことになるよ」
“こんなの不条理じゃないか!!”
ここを見てたら、そんな文をたくさん見つけた。
あたりまえじゃん。
不条理なのが、世の中だもん。
どんなに努力しても報われない人がいるのは当然のことなんだ。
だって誰かにとっての条理は、誰かにとっての不条理だろうから。
成功と失敗、上下関係、不平等があるから人生楽しいんじゃん。がんばろうって思えるんじゃん。
『不条理』って、『筋の通ってないこと』って意味らしい。
本当に簡単に言えば、『おかしい』ってことでしょ。
大人って頭が硬いね。
どこからが『おかしい』かなんて、人によって変わるじゃん。
自分の価値観を相手に押し付けようとする時点で、『おかしい』よ。
“自分とは違うんだ”って認めなきゃ。
不条理が嫌なら世界から消えればいい。
そうすれば、なにも『おかしくない』じゃん。
成功も失敗も、上下関係も不平等もなくなるじゃん。
まったく。
大人の価値観って、わからないね。
私は幽霊の類が好きだ。
おばけに会ってみたい。
でも、もし体験することがあったら。
二度とそんなこと言えないんだろうな。
じゃあやっぱ、おばけはいないほうがいいや。
私の楽しみを、想像を壊さないでほしいや。
あなたを愛しています。
私には、そう伝える勇気がなかった。
今、あなたは遠くに行って。
もう、会うことはない。
勇気って、なんだろう。
最初から、勇気があればいいのに。
そうしたら、後悔なんてしなくていいのに。
高校に入って、気がついた。
彼と、名前が一致してる人物がいる。
私は、奇跡的に彼と再開した。
早速、伝えることにした。
「あなたのことが……すき、です……」
声はすごく小さくなって、今にも消えて無くなりそう。
彼から返ってきた返事は、こうだ。
『すこし、考えさせてください』
やっぱり、勇気があっても、後悔するんだ。
もし例えるのなら。
あなたは太陽。私は月。
いやだね。
あなたは自分で輝いてるのに。
私は、あなたがいないと輝けない。
いやだな。
もう、私なんて、居る意味ないんじゃないかな。