枯葉が地面に落ちる。
かわいそうだね。
だって、1年も生きられないんだもん。
じゃあ、私も枯葉と一緒だね。
でも、枯葉になりたかったな。
そしたら、風に乗ってどこまでも行ける。
『じゃあ、集められて燃やされたら?』
――いいや。来世は長生きしよ。また人間に生まれて。
『今日にさよなら』
今日にさよならしたら、明日になる。
でも、明日からしたら、それは今日なんじゃないか。
じゃあ、『今日にさよなら』するって、どういうことだろう。
お気に入り。
自分の気に入ったもの。
私のお気に入りってなんだろう。
この人といると、楽しい。
他の人とは違うんだ。
――わかった。
これが私のお気に入りなんだ。
この時間が。
この人が。
誰よりも勉強ができで
誰よりも頭が良くて
誰よりも先生に好かれてて
誰よりも孤立してて
誰よりも惨めだ。
*:.。..。.:+・゚・*:.。..。.:+・゚・*:.。..。.:+・゚
もし変われるのなら
私とは正反対になりたい。
誰よりも勉強ができなくて
誰よりも馬鹿で
誰よりも先生に嫌われてて。
でも、
誰よりも好かれてて
誰よりも幸せになりたい。
クラスのとある女子が好きだった。
俺にだって優しくしてくれる彼女が。
女友達はいないし、男友達がいなくても、彼女がいれば自分は幸せなんだろう。
今日はバレンタイン。
彼女から、チョコを貰った。
みんなそうだ。
彼女は付き合いが良いから。
こういう人を、八方美人って言うんだろう。
仲が良ければチョコをあげる。
そんな感覚なんだろう。
俺の友達も貰ってた。
俺だけ、チョコの中身がみんなと違った。
きっと、クラスの女子の誰かが取り替えたんだろう。
俺だけが違うなんてありえない。
そう思いながら、ちょっと期待してた。
彼女にとって、俺が特別な存在なんじゃないかって。
当然、そんなわけもない。
ありえない、この俺に限って。
ホワイトデーが楽しみで、でも、正直言って来てほしくなかった。
バレンタイン!!
女子の私は友達から予想以上に貰っちゃった(汗)
1人分がすごく少なくなっちゃうよ。
というか、「バレンタインデー」の対となるのが「ホワイトデー」って、なんでだろう。
「デー」を取ったら、「バレンタイン」だけど、「ホワイト」になっちゃうじゃん。
普通「ホワイト」の反対は「ブラック」でしょ。
でも「ブラックデー」って、正直言ってなんか嫌だな。
というか、「ブラックデー」って存在した気が……。