誰よりも勉強ができで
誰よりも頭が良くて
誰よりも先生に好かれてて
誰よりも孤立してて
誰よりも惨めだ。
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もし変われるのなら
私とは正反対になりたい。
誰よりも勉強ができなくて
誰よりも馬鹿で
誰よりも先生に嫌われてて。
でも、
誰よりも好かれてて
誰よりも幸せになりたい。
クラスのとある女子が好きだった。
俺にだって優しくしてくれる彼女が。
女友達はいないし、男友達がいなくても、彼女がいれば自分は幸せなんだろう。
今日はバレンタイン。
彼女から、チョコを貰った。
みんなそうだ。
彼女は付き合いが良いから。
こういう人を、八方美人って言うんだろう。
仲が良ければチョコをあげる。
そんな感覚なんだろう。
俺の友達も貰ってた。
俺だけ、チョコの中身がみんなと違った。
きっと、クラスの女子の誰かが取り替えたんだろう。
俺だけが違うなんてありえない。
そう思いながら、ちょっと期待してた。
彼女にとって、俺が特別な存在なんじゃないかって。
当然、そんなわけもない。
ありえない、この俺に限って。
ホワイトデーが楽しみで、でも、正直言って来てほしくなかった。
バレンタイン!!
女子の私は友達から予想以上に貰っちゃった(汗)
1人分がすごく少なくなっちゃうよ。
というか、「バレンタインデー」の対となるのが「ホワイトデー」って、なんでだろう。
「デー」を取ったら、「バレンタイン」だけど、「ホワイト」になっちゃうじゃん。
普通「ホワイト」の反対は「ブラック」でしょ。
でも「ブラックデー」って、正直言ってなんか嫌だな。
というか、「ブラックデー」って存在した気が……。
「待っててね、私もすぐにそっちに行くよ」
友達が引っ越してしまった。
私の唯一の友達だった。
悲しかった。
次の日、知った。
彼女は、私の悪口を言っていたんだって。
悲しかった。
けど、それ以上に怒りたかった。
なんで。
信用してたのに。
友達を作った。
頑張って、彼女がいなくても友達を作れた。
嬉しかった。
友達が死んでしまった。
私の唯一の友達が。
あなたに伝えたかった。
大好きだって。
貴方に伝えたかったんだ。
大っ嫌いだって。
でも、伝えられないんだ。
あなたは、私の嫌いなあいつが好きだったから。
貴方は、私の大好きな彼が好きだったんだから。
両思いなら、仕方ない。
けど、許せない。
みんな、許せない。
私を残した彼も。
私を惨めにしたあんたも。
そして、本当の気持ちを伝えられない私も。
みんなみんな、大っ嫌いだ。
でも、2人には伝えたいんだ。
せめてもの報い。
『ふたりとも、お幸せに』って。
『あの日、この場所で』
こんなフレーズに憧れていた。
私にはそんな場所ないから。
今の生活には心底うんざりしてる。
『やめて』って言えない自分が嫌い。
あいつらの言いなりになるだけ。
もういやだよ。
こんな自分、いやだよ。
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「やめなさい!!」
「やっべぇ逃げろ!!」
ある日のことだった。
クラスの女子に助けられた。
こんな事、はじめてだった。
あの日、この場所で、私は彼女に助けられた。