遠雷の響きを聞き
あの子の耳にも届いているのかと思ったけれど
大学でお互い一人暮らしになって
住む場所が離れてしまったことを思い出した
この前まで少し車を走らせれば会いに行けた距離だったのが、今は気軽に会える距離ではなくなってしまった
前は集まってずっと喋ってたり
遊んだりしていたから
一緒に対面で笑い合うことが少なくなってしまったのは
とても寂しく感じる
電話越しで君の声が聴けるのが何よりの救いである
あぁ君に触れることが出来ないのがとても恋しい
耳元で笑う君の声を聴きながら
君の笑顔を想像して
次会う日をいまかいまかと待ち焦がれる
夏の季語の遠雷
君と一緒にもう少し夏を楽しみたい
まだ18歳の夏に囚われている
終業式の翌日から始まる夏課外
蝉の声、扇風機の音、チョークで文字を書く音
ペンを走らせる音、外から聞こえる部活の音
この音を聞くことが出来るのはこれが最後
漠然とした不安、焦り、期待、哀愁
色々な感情が詰まった夏だった
ずっと続くとは思っていなかったけれど
すぐに終わるとも思っていなくて
もう少しだけ続いて欲しいと思った
上手く言葉では言い表せないけれど
あの時間がものすごく大好きだった
もう戻れないからこそ美化され、いい思い出として
保管されているのだろうか
人生はオセロゲームみたいなものだと誰かが言ってた
今が楽しいからあの日々が素敵なものだったと感じているのだろうか
もし、今挫折して落ちていったら
あの日々は素敵なものだったと感じずに
もっと勉強しておけばよかったとただひたすら後悔するだけの思い出になってしまうのだろうか
夏になり蝉が鳴き始めると、友人と喋ったり、勉強したりしたあの教室がまぶたに浮かぶ
その度にこんなことを考えてしまうのだがどうしようもない
あの夏を取り戻したいと願うほど遠ざかる
だんだん夏がただ蒸し暑い日々が続くだけの季節になってしまう
あの頃に比べて、やれることが増えた
それなのに何をしても物足りなく感じる
気づかぬうちに僕は何かを失った気がする
この喪失感は何だろうか
まだあの頃の夏を思い出せるうちに
喪失感の答えを見つけだしたい
風と共に運ばれる貴方の香り
久しぶりに感じる心地よい匂い
風で揺れる髪
その髪に触りたいと眺めているとなにか顔についてる?と微笑む貴方
何もかもが愛おしい
このまま2人の匂いを乗せてどこまでも運んで
星明かりを見あげ君を想う
昔の人は星を見上げ形にし物語を紡いだ
私は星を見上げ君との思い出を紡ぐ
たとえ曇りで星が見えなくても
私はあなたを想うために空を見上げる
健康でいられる日が多く続きますように
春は恋の季節と呼ばれる
新たな出会いから生まれる恋心
綺麗な花に囲まれるあの人を見て
さらに促進される好意
何か春には特別な恋の予感がする
これから1年
夏、秋、冬、そして春
どこに行こうか、どんな予定を立てて過ごそうか
新たな気持ちでスタートできる季節
遠距離になってしまったけれど
ずっと貴方を想い続ける