安心と不安は表裏一体。安心できないと不安になり、不安でなくなると安心する。
杞憂は安心に変えることのできない不安だと思う。不確定な未来について思考を巡らせて不安を感じる。考えても仕方ないことなのに、どうしても頭の中から離れない。
現代の生活は不確定な要素が多いと言われる。封建的な社会ではなくなり、自分の意思で進路を選択していく時代になったからだろう。でも、昔も今も不確定さは変わらない。明日何が起こるかわからないというのは、今に始まった話ではない。
杞憂ばかりでは心がすり減るだけだ。安心に変えるすべのない不安は害でしかない。先のことを案じるくらいなら、今を懸命に生きた方がいい。その方が生きていることを実感でき、安心できる。
遠い君へ
逆光で君の表情がよく見えない。
ただでさえ表情の薄い君だ。怒っているのか、微笑んでいるのか、君の顔が光に隠されるとわからない。
君には光に照らされた私の表情がよく見えているのだろう。君に見透かされているのに君のことは何もわからない。
逆光の中で、君は何を思っているのだろうか。
遠い君へ
こんな夢を見た。伝えようとしたときには今朝見た夢を忘れていた。
どうして夢を覚えていられないのだろう。もしかしたら今朝見た夢には君が現れたかもしれないのに。
いや、覚えていない方がいいのかもしれない。いくら夢を見ても夢に君が現れないとしたら、それはとても辛いから。
こんな夢を見たかもしれない。君に今朝見た夢を伝える夢。
遠い君へ
タイムマシーンで過去に戻るのはどんな感じなんだろうか。今の姿のまま過去へ行くのか。それとも当時の姿になるのか。記憶や知能は持って行けるのだろうか。
今の知識を持ったまま過去へいけないのなら、別に過去に行きたいとは思わない。だって、頭の中身が当時と同じなら、当時と同じ判断や選択しかできないのだから。
過ぎ去った出来事を後から俯瞰することで色々と見えてくる。今は今できる限りのことをするしかない。
遠い君へ
君と星を見る夜は特別な夜。いつもよりも夜空が鮮やかで、全天の星々はひときわ明るく輝く。
あの光景は一人では見ることのできない特別なもの。君が私の世界に彩を与えてくれる。
だけど、星々の瞬きを映す君の瞳に勝るものはない。その小さな星空を少しでも長く見ていたい。
君と星空を見ていると、星々はいつもよりも速く動く。特別な夜は瞬く間に過ぎ去ってゆく。
遠い君へ