NoName

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9/29/2024, 2:39:21 PM

最近買ってよかった物と聞かれたら耳栓である。
マイベストバイイズミミセン。
隣の生活音も近くの工場の稼働音も目覚ましにしている鳥の鳴き声もかの物をつければたちまち聴覚から姿を消してしまうのだ。
当然蚊の羽音もサイレントに帰すため夏の夜は注意が必要である。
ホモ・サピエンスの笑い声には2種類あって、聴いて心地よいものとそうでないものとある。
隣人は残念ながら後者に我が海馬が分類したため、かの物の出番は少なくない。
秒で静寂を生み出すそのお値段はイチ...ジュウ...ヒャク...ゴヒャクエンである。
五百円の耳栓、皆さんはどう思いますか?
#五百円の耳栓でご投稿ください。

午前8時。
私は音のない世界で目を覚ました。
時を知らせる鳥は既にその役目を終えて巣の中に帰っていた。
午前8時15分。
私の会社の始業時間だ。
通勤時間20分。
なんだ、ただの遅刻か...

9/28/2024, 10:31:29 AM

あれは自動車で大阪から島根に帰る時のことであった。
中学のバスケ部で後輩だったKと互いにお気に入りの曲をかけあいながら、また長距離運転だったためハンドルも握り合いながら中国自動車道を駆け抜けていた。
最初大阪を出たあたりではワンマンライブ状態だった太陽も兵庫を抜けるあたりでステージを去り、満員電車よろしく雨雲で寿司詰め状態となった。
ひとつトンネルを抜けると彼らの流した雨粒が私の愛車を濡らした。
急なゲリラ豪雨に気を取られたため、車内を流れる音源はAIの支配下に置かれていた。
鳥取に入って降車した彼らを見送るとアンコールに応えるかのようにサンがライジングしてきた。
さっきまでの通り雨がウソみたいな綺麗な空。
福山雅治の声色とAIの粋な計らいに惚れ直した私達ふたりであった。