やさか

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4/11/2023, 11:28:07 AM

 祈りだ。
 ただ、一心に祈っている。
 何をどうしてほしいのかは、言葉にできない。
 誰に祈っているのかも、さだかではない。
 けれど、ただ。
 ただ、祈っている。祈り続けている。いつまでも。


 #言葉にできない

4/10/2023, 2:48:02 PM

 華やかな赤。つややかな黄色。鈴生りの薄紅。
 この咲き乱れる花々の中で、本当に欲しいものは?
 君が、一番美しいと思う色は?
 尋ねられて笑う。
 わたし、あんたの瞳の色がいい。焙じ茶みたいな、深くて透明な色。
 ねえ、わたし今、この花畑でお茶が飲みたいな。
 あんたと、あんたの目みたいな色のお茶を。
 花は誰のためでもなく咲くけど、あんたは、わたしのためにお茶を淹れてくれるでしょう。
 わたしだけのために。
 花より団子なんて言うなよ。団子も、まあ、あったら嬉しいけど。


 #春爛漫

4/9/2023, 12:59:39 PM

 わたしはぎらぎらしていたい。
 輝かしい星なんかじゃなく。
 優しい木漏れ日なんかじゃなく。
 美しい水面なんかじゃなく。
 人を斬るための刃のように、氷を砕くアイスピックのように、地を割るツルハシのように、ぎらぎらしていたいんだ。
 誰よりも鋭い切っ先で、あなたの胸を抉じ開けたい。
 その心臓に届きたい。
 そのために、誰よりも、ずっと、ずっと、ずっと!


 #誰よりも、ずっと

4/8/2023, 12:03:19 PM

 遠ざかっていくだろう。
 遠ざかり続けていくだろう。
 同じにはなれないことを、思い知り続けるだろう。
 遥か果てしなく、背を向けて歩いていくだろう。
 でも。
 僕らの心の居場所が、もし、この星のようだったら。
 いつか、いつか、また向かい合えるかもしれない。
 僕は、それを信じ続けよう。
 青い惑星の裏側で、君とまた出会うことを。


 #これからも、ずっと

4/8/2023, 2:13:17 AM

 照らされて、赤。
 その頬が、少しずつ藍に沈んでゆく。
 見えていたはずのことがわからなくなっていく。
 夜明け、再びそれが明らかになるとしても、陽の光のもとで見たものだけが本当だろうか。
 ここで、落日に隠されていく何かは?
 君の中にある、夜の帳の内側は?


 #沈む夕日

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