胸の鼓動
憧れの先輩の隣にいるときは胸の鼓動がうるさい。
高校時代吹奏楽部に所属していて、2年上の先輩にトランペットがすごく上手な先輩がいた。カリスマ性があり、周りから一目置かれ部員や先生、他校の生徒などたくさんの人から人気を集めていた。私は高校生の間は先輩に近づくことはできなかった。
高校を卒業して吹奏楽部の定期演奏会にOBステージで参加することになった。私はトロンボーンを担当している。OBステージ本番の席順を相談することなくなぜかトップの位置になった。ひな壇の上段はトランペットトトロンボーンが乗るため、トップの位置は隣がトランペットになる。前日リハで隣に憧れの先輩が座るとわかりとても嬉しかった。胸がドキドキ緊張しているが、浮かれてフワフワしている変な気分だった。
リハ中先輩は時々話しかけてくれた。
「この曲やったことないけど大丈夫かな〜」
「ごめん、ペン貸してくれない?」
憧れの先輩の隣で演奏して、普通に会話できている瞬間、瞬間が夢のようだった。
OBステージ本番、憧れの先輩と同じステージに立てるだけでも嬉しいのに、隣で演奏できることをかみしめて演奏を終えた。
演奏が終わり拍手を浴びながら、隣の先輩から
「今日はありがとう。」
と言って手を差し伸べられた。
私はびっくりしたが、なんとか手を出し握手した。
その後ステージの照明が落とされ私は放心状態になった。先輩と握手できたことが夢のようで感情が追いつかなかった。
感情が追いつかなかったが、胸の鼓動だけはとても速く、うるさく、喜びと共に血が全身をかけめぐっていた。
2024.9.8 10
きらめき
夜の都会の街はきらめいている。
空が暗くなり始めると、抗うように色とりどりの光を放つ。夜が明けてまた空が明るくなるまできらめき続ける。
2024.9.5 9
開けないLINE
片想いしてる人からのLINEはなかなか開けない。自分から話しかけて返信が来た時は特に。通知音が聞こえるとすぐ片想いの相手からかどうか確認する。そうだったら早く返事の内容を全部見たいけどすぐ既読をつけると待ち構えていたように思われそうで嫌だ。だから少しだけ待つ。5分くらい。それでも早いかもしれないがそれ以上はいつも待てない。返ってくる内容は淡々としている。片想いだとはっきりわかっているからか。期待しても無駄だからか。
少しだけ待つ5分は、私にとっては1時間くらいに感じる。それだけ焦って開きたい気持ちを抑えているから。
2024.9.1 8
香水
香水のイメージは、大人、お洒落、高級、上品、プレゼント、歌、など。
私は匂いがきついものは嫌だから使ったことはないけど、友達の身体から香水の匂いがすると少しドキッとする。そのことから誘惑のイメージもあると気付いた。
2024.8.31 7
言葉はいらない、ただ…
言葉はいらない、ただ空を見上げるだけでいい。
花火は夏の風物詩だ。夜空に輝く花火は言葉では言い表せない程力強く美しい。
毎日書くのは大変だ…
2024.8.29 6