好きな人を好きすぎて
何でも許してしまって
私が好きになったはずの優しくて頼りになる
すてきな男の子が彼の中からきえてしまった
気がついたら
ただ傍若無人なあんまり話の合わない
幼い男の子がそこにいた
初恋の憧れの彼はもうどこにもいない
もともといなかったのか
幼かった私の初めての失恋
わかむらさき
天色
花浅葱
私の好きな立葵
キャンバスに描き込んで
梅雨の長雨を優しく白に落とし込んで
コーヒーと毛布にくるまり
キャンバスの隅に夏を忍ばせる
美術室の窓にはてんとう虫
筆洗は鈍色の雨
凛として
ただひたすら好きな季節にかえていく
(梅雨)
天気の話なんてどうだっていいんだ、僕が話したいことは、どんな天気でも紫外線は降り注ぐってことだ
曇りの日なんか雲の隙間からちょっとでも日がさしたら雲に乱反射して晴れの日よりも紫外線が多くなることがある
気象予報士もいっている
紫外線は肌に様々な悪影響を及ぼす
恐ろしい
大学の研究室もいっていた
家の中も油断するな。奴らはガラスを80%ぐらいつきぬけてくる
これから最も危険な季節がやってくる
そうだ夏だ
聡明な君ならどうすればいいかわかっていると思う
日傘を忘れるな
そして、このクリームを塗るんだ
この特別なクリームで
君の輝く美しさを
僕は君の健康な肌を守りたいんだ
僕から買えば五万円のところなんと半額二万五千円だ
ここでしか手に入らないクリームなんならもう一つおまけする
完璧だ
今度よかったら素敵なパーティーもあるんだ特別君にもぜひきてもらいたい
さあ
よく同じ夢を見た
ただ、必死に走る私。なにかから逃げるように。
追われて追われて、息を切らせて
あるときは殺人鬼、あるときはゾンビ、あるときは幽霊から逃げる
いつもいつも、捕まったらおわり。はしる。はしる
体が重くてすすまない
そして捕まるすんでのところで目を覚ます。
ぐったり。夢で良かった
ある日。夢の中で逃げながら急に思った。あーもう逃げるのに飽きた
なんだか無性に腹が立ってきて、追っかけてくるものにくるっとふりかえって向かっていった
さしちがえてやるー
怯むもんだね相手
走って近づいて、戦って、負けないっー!コノヤローっ!て取っ組み合いしたところで目が覚めた
よくわからないが起きる寸前「勝った!」と思った
それからはほとんどそんな夢みなくなった
見ても、その度にむかっていった
なんの潜在意識が見せていた夢なのかわからないけれど
なんというかどんなときも気迫って大事、と思った
ここから出ることにした
晴れ晴れとしたあなたの顔
力強く前に踏み出したあなた
あなたの未来はどんどん広がっている
未知の世界にワクワクしている
あなたは一人でたちあがって
自分の力で前にあるき出した
心からの尊敬と応援を
あのとき力になれなくてごめんね
後ろ姿をまぶしく見送る
自分の不甲斐なさと
どちらにでも進める自分の未来を思う
今ここにとどまるしかない自分にもごめん
きっとあるき出すから
自分を信じて
今日も自分のすべきことをたんたんとやろう
(ごめんね)