4/23/2023, 1:32:42 PM
「はあ…雨か…。」
どんよりとした灰色雲。空模様が暗いと不思議と心も重くなる。
だけど仕方ない、玄関の傘立てから飾りっ気の無いビニール傘を取り出す。
雨音は軽い。パラパラと軽快に跳ねる。
憂鬱な気分を紛らわすために、音に耳を傾ける。
その時だった。
「俺もいーれてっ!」
強引に傘の半分を占領された。
「ちょっと…傘くらい自分で持ってきなよ…。」
「いや〜朝にお前に会える気がしてな〜。」
能天気に侵略者は笑う。
その笑顔は、私の心模様を晴らしてくれた。
本当にムカつくけど、私は…。
どうしようもないほど君に依存しているのかもしれない。
『今日の心模様』
4/22/2023, 10:51:46 AM
君は微笑んだ。僕を、その澄んだ瞳で真っ直ぐ見つめながら。
「…と、…して…。」
掠れた声で君はそう告げた。ほとんど聞こえない、けれど僕にはわかった。
「いいんだ、僕にはこれしかできないから。」
君は困ったように笑った。
やがて君は安心した顔で目を閉じた。
僕もすぐにいくよ。
君の所に。
『たとえ間違いだったとしても』
4/21/2023, 2:33:30 PM
あ、雫が落ちた。
私の頬から、雫が落ちた。
どうして泣いているんだろう。どうしてこんなに悲しいんだろう。
雫は答えない。
雫はそのまま、私の手を叩いた。
まだ暖かい。
まだ暖かい。
『雫』