愛情をたっぷり込めたピンクの花束。
100本のバラがぎっしり入っている。
これを渡す相手は……ずっと好きだった人だ。
彼と付き合っていた彼女には、無理矢理別れてもらった。
これで、彼は私の物に……。
彼に花束を渡したが、地面に叩き落とし、何度も踏まれた。
彼は、私がしたことを怒っているらしい。
仕方ないので、持っていたナイフを取り出し、彼を刺して静かにしてもらう。
彼の血がバラに染まり、真っ赤になって、さっきより美しくなった。
薄暗くて静かな少し冷える自室。
今日は休みなのに、寒くて布団の中から出れない。
何か、温かくなる動画とかないだろうか?
スマホを持ち、動画サイトを開く。
新着動画を見ると、推しのショート動画が上がっていたので、早速再生してみる。
「色んなポーズで皆に笑顔を届けるよー!」
楽しいBGMと共に、推しは色んなポーズをとっていく。
どのポーズも可愛くて、推しの笑顔を見ていると口角が上がってしまう。
動画はあっという間に終わってしまったが、推しのおかげで心と身体が温かくなった。
会社からスマホに送られてきたURL付きのメッセージ。
"どこにも書けないことをここだけに教えて下さい。会社への不満、自分自身のこと、なんでもいいです。思ったことを書いて下さい"と書かれていた。
URLを開くと、記入欄だけがある。
どこにも書けないことか……じゃあ……。
「どごでも書けないことを会社に教えるわけないだろバーカ!ふざけた質問するな!二度とこんなクソメッセージ送ってくんな!」
と入力して送ってやった。
数日後、社長から呼び出しをくらう。
社長室には、数十人の社員がいた。
「君達はこの前のアンケートで暴言を送ったな?どういう考えで送ったか教えてもらおうか」
社長はタコみたいに顔を赤くしながら怒っていた。
……そういえば、スマホに社員番号で事前登録しているから、名前なしでメッセージを送っても誰が送ったか特定されるシステムだったことを思い出す。
匿名だと思って、暴言メッセージを送ってしまった。
なんて罠だ……クソ会社め。
リビングで鳴り響く木製の掛け時計。
カチカチと、秒針が一秒ずつ動いている。
この音が聞こえているということは、自分は生きているという証拠だ。
物心からずっとある掛け時計。
壊れて動かなくなったときは、いつも修理に出している。
買い直せばいいって思われるかもしれないが、ずっと共に時を歩んできた相棒として、これからも一緒に時を歩んでいくだろう。
時計が完全に壊れるか、俺が死ぬか。
いつ、時が止まるか分からないから、一秒一秒大切にして生きていこうと思った。
この溢れる気持ちをどうするべきか。
想い人が私のマスターだから、伝えていいものか悩む。
私はマスターのお手伝いロボット。
人間とロボットでは不釣り合いだ。
でも、私はマスターが好き……いや、大好き。
マスターの傍にいるだけで、身体の温度が上がってしまう。
「おい!身体から湯気出てるけど大丈夫か!?」
マスターが私を見て言った。
そんなに見られると照れちゃう……。
「お、おい!口から油が出てるぞ!診てやるからこっちに来い!」
ああ……私の身体を診るなんて……そんなハレンチな!
「シュウウウゥゥゥ……」
オーバーヒートしてしまい、私はその場で倒れてしまった。