雲達の侵略で支配された空。
どんよりとしていて、今にも雨が降りそうだ。
こういう天気の時に出掛けるか、非常に悩む。
途中で降ってきたら嫌だけど、結局降らなくて出掛けなかったことを後悔しそうだし……どうしようか?
しばらく悩んだ結果、出掛けることにした。
なぜなら、出掛けたい気持ちが勝ったからだ。
着替えヨシッ!財布ヨシッ!念のための折り畳み傘ヨシッ!
よーし、いざ外の世界へ!
ポツ……ポツ……ザーーー!
外へ出た瞬間、雨が勢いよく降り始めた。
どうしてこのタイミングで降り始めるのだろうか?
雨を降らしている空を睨みつけて、家へ戻った。
空高く伸びる虹の架け橋。
小さい頃、虹はどこへつながっているんだろう?と疑問に思っていたが、まさか天国へつながっていたとは……。
虹を橋代わりにして渡るなんて、まるで絵本に出てくる話のようだ。
よし……渡るぞ……。
「ちょっとあなた、止まりなさい」
虹に足を乗せようとしたら、天使に呼び止められる。
「あなたは天国行きではなく地獄行きです。生前に沢山の罪を犯してますから。さっ、階段を降りて地獄行きのバスに乗って下さい」
地面がパカッっと開き、階段が現れる。
虹の橋、渡りたかったな……。
俺は重い足どりで、階段を降りて地獄へ向かった。
既読がつかなくなった私だけのメッセージ。
"誕生日おめでとう"
毎年お祝いのメッセージを送るけど、既読はつかない。
あなたは、私より先に天国へ行ってしまった。
あなたのスマホは、遺品として私が持っている。
でも、まだどこかで生きている気がして……ふらっと目の前に現れるような気がして……。
もし帰ってきたら、スマホを返して、おかえりって言ってあげたい。
……分かってる。もう二度と帰ってこないことは。
分かってる……分かってるよ……。
目の前が滲み、メッセージ画面が歪む。
気がつくと、あなたのスマホを強く握り締めていた。
歩くたびに肌に当たる涼しい風。
やっっっと、気温が下がった。
長過ぎる夏がようやく終わり、遅い秋がやってくる。
待ってましたと言わんばかりに、あちこちではしゃぎながら飛び回る赤トンボ、楽しそうに合唱する鈴虫。
山を見ると、所々で模様替えが始まっていた。
最近はスーパーで梨やブドウを見かけることも多くなったし、食欲の秋も始まる……じゅるり。
でも、夏が長過ぎて、秋は一瞬で終わってしまう。
冬が来る前に、秋を堪能しないとね。
私は秋の味覚を堪能するために、スーパーへ早足で向かった。
チャイムが鳴ると同時に、シーンと静まり返る教室。
今日は魔法学校の筆記テスト。
先生はテスト勉強しなくても回答出来ると言っていたけど、どんな問題なのだろうか?
テスト用紙を表にし、問題を見た。
"もしも世界が終わるなら、あなたはなにをする?"
……なんだこの問題、魔法と全く関係ないじゃないか。
世界が終わるなら……か。
世界を終わらせて、自分の手で新しい世界を作りたい。
この世界は、魔法に頼りすぎている。
まず魔法を使えないようにして、魔物を解き放って……。
回答を書いていたら、いつの間にか口角が上がっていたことに気づく。
「君、闇のオーラが出ているぞ。テスト終了後、職員室まで来なさい」
「えっ……あ……はい……」
テスト終了後、職員室へ行くと、僕は闇のオーラをまとう魔王予備軍と言われる。
先生達に囲まれて、闇を浄化する魔法をかけられた。
くっ……覚えていろ……いつか……復讐してやる……。