12/10/2025, 5:15:22 PM
「ぬくもりの記憶」
私は知らない
私は触れない
失敗ばかり
敗戦ばかり
幾星霜も積み重ねて来たのだ
何度も傷ついて
ズタズタになって
寒空の下で
見窄らしく震えていてる私を
温めてくれるのは自身の腕しかなくて
その度に惨めで暗澹たる気持ちに陥るのに
愚かな私は
普通の人が手に入れる当たり前に
再び憧れて失敗して
再び傷を増やし
ゆるやかに自分を失っていくのだ
12/9/2025, 12:20:35 PM
「凍える指先」
手を伸ばす
いつも
指先は空を切る
届かないと知りながら
あの暖かさに憧れて
繰り返し
手を伸ばす
やがて
凍てつく空気に切り裂かれ
血に塗れたこの指では
あなたの心を掴む資格がないと知り
独り
雪原で暮れなずむ
慰めてくれるのは
凍らぬ涙だけだった
12/8/2025, 7:29:41 AM
「白い吐息」
虚空に向かって息を吐く
私から生み出たとは思えない
澄んだ白は
儚く宙を舞い
溶けて消えた
誰にも思われず
誰にも必要とされず
ただ現象として生まれ消える様は
空虚な私の姿に似ていて
夜をいっそう冷たく感じさせるのだ
12/6/2025, 6:24:38 PM
「消えない灯り」
冷たい夜風は
無理矢理
暖かさを運んでくる
あなたの手の感触を
確かめるように手を握るけれど
私の手は空を掴むばかり
一人という現実が
より一層私を冷たくさせる
胸の中にある灯りは
いつまでも輝き続ける
マッチの灯りのように
消えてしまえば
忘れる事も出来るのに
12/4/2025, 3:14:57 AM
「冬の足音」
冷たくなった道に
私の足が触れ
思い出が砕ける音が鳴る
冬は
あなたと寄り添った記憶ばかり
かつて暖かかった記憶が
今は寒さと痛みを運んでくる
あなたとの記憶ばかりのこの街の
冬が嫌いだ