愛情
自分が愛情深いとは思えない
どちらかといえば浅い気がしている
よくいえばさっぱり
その逆で諦めが早くドライ
どこか他人事なのかもしれない
シャンパンタワーのように
自分のための愛情のグラスみたいなのがあって
それが一杯なって溢出れたものだけが
他の誰かに向けられる愛情なのだとしたら
私自身の愛情のグラスがまだまだ一杯になるには程遠いか、どこからか漏れ出しているみたいだ
だから他人に対して愛情をちゃんと向けられていないのかもしれない
人生まだまだ修行は続くな
微熱
夫が微熱だと体温計を見せる
それ私の平熱です
あなたの体温が低すぎなのですよ
食事はバランス考えて作ってるつもり
薬よりできればタバコ控えて頂けるとよろしいかと…
太陽の下で
太陽の下で
思い切り笑っているように
時にははにかむように可憐に
吹く風にも折れることなくしなやかになびく
そんな花々のように
自然に素直に日々を生きてみたい
セーター
最近セーターってあまり着てないな
私の場合、歳を重ねるごとにおしゃれは二の次で
何より暖かさと軽さを求めてしまってる
機能性インナーやフリースなどの重ね着に
おまけにコートはダウン
気づけば価格もお手頃な化繊ばかり
ああ、どうりで静電気バチバチのはずだわ
やばいやばい
すこしは気を使わなくちゃ
軽くて素敵な色のカシミヤのセーター
今年は奮発して買ってみようかな
落ちていく
草の斜面を全速力で駆け下りると
いつの間にか地面から足が浮き空回りしていた
ああこのまま落ちていくのかな…
一瞬そんな感覚に陥るけれど怖くはない
そのうち風をつかまえたパラグライダーは
インストラクターと私の体をゆっくりと上昇させていく
秋のひんやりと澄んだ空気をふわりくるりと切り開くようにまだまだのぼっていく
さっき走った草むらも人も遠くに見える
思っていた以上にひんやりとした風が心地よく顔を撫でる
逆にワクワクして胸のあたりはじんわりとあったかい
よくあるセリフだけれど「鳥になったよう」これが一番しっくりくる
ぐるりと周りの景色に目を向けてみる
遮るものがない広々とした世界では、自然の大きさや偉大さのなか小さな鳥になった自分を感じ、わたしも自然の一部であることを満喫する
しばらくすると今度は大きな円を描きながら降りてゆく
まだまだこの世界に居たいという気持ちのなか、五感で感じた事を忘れないように記憶に刻む
そしてゆっくりと元いた世界へと戻っていく
初めての空中散歩は時間にするとほんの15分ほどだったけれど、私には倍以上の感覚に感じられた
落ちていく感覚
のぼってい感覚
降りていく感覚
素敵な体験だったな