椿灯夏《少しずつ削除します》

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3/2/2023, 11:29:58 AM

お題《たった一つの希望》



それは心の奥に記憶してきた物語かもしれないし、紡いできた言の葉かもしれない。


わたしの希望は、後にも先にもそれだけ。



わたしの道を照らし導いてくれる――唯一無二の案内人なのだから。


3/1/2023, 11:23:16 AM

お題《欲望》



求めても


求めても



それは手に入らない存在(もの)。



永遠に満たされない。




それでも、そんな狭間の世界がとても美しいと想う。



2/28/2023, 10:11:53 PM

お題《遠くの街へ》



こどもの頃電車は、夢の国へ旅立つ魔法使いのようだった。



まだ見知らぬ遠くの街はどんな色をしているんだろう、どんな夢を魅せてくれるんだろう――それは夢幻のように、儚く煌めくひととき。


2/27/2023, 11:05:16 AM

お題《現実逃避》


旅人になった。


数えきれない異国の物語。
――ここではない何処かへいこう。夜に落ちて、露となって消えてしまう前に。



救われない物語になってしまう前に。




「俺は何処でも、何処まででも――君についていくよ」




太陽が輝く前に、夜色の外套を纏い、星々の煌めきを持つ旅人と出逢った。瞳の奥は青く澄み渡る――。







あなたとなら、きっと千の物語だって紡いでいける。











2/25/2023, 1:04:10 PM

《茜色の魔法使い》走り書きのためあしからず……。










「物語に出てくるようなすごい魔法使いじゃないから、世界は変えられないけど――でも君の日常は変えてみせるよ」



嘘月な魔法使い。


そんな事できるわけないじゃない。


できるはず、ないじゃない。



優しい橙色に染まる校舎の教室で、私は泣いてしまった。



――ずっと我慢していたのに。



学校では絶対泣かないって、誓いをたててたのに。こんなにも脆く儚い誓いなんだって、今目の前にいる現代の魔法使いに教えられた。




この、茜色の魔法使いに。




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