10/4/2022, 3:38:30 PM
お題《踊りませんか?》
きらびやかなドレスに豪華な食事に心はない。人々の心はどうしたってそういったモノに惹かれてしまうようだが――庭園を見渡せるバルコニーで夜風にあたれば、少しは気も紛れるだろうって思ってた。
少女にはなにひとつ魅力的に思えず、肩に乗る青い鳥に思わず愚痴ってしまう。
「あんなの毎日繰り返して、疲れないのかなあ。私だったら町で買い物したりパン焼いたりスープ飲んだりしてる方がいいのに」
『そういうものなんじゃないのか。当たり前がちがうんだから』
「ふーん。じゃあカナトも?」
「――それより踊らないか」
「へ?」
いつの間にか青い鳥は、青が散りばめられた幻想的な民族衣装を纏った青年になっていた。
白銀の月に照らされた青年はそう言って、少女の手を取った――それは何より心をときめかせる魔法の手。
離せなくなるのは、一体どちらだろう?
10/2/2022, 12:53:10 PM
お題《奇跡をもう一度》
祈る心も朽ち果てて。
それでも祈るの。何度だって。
あなたの笑った顔が、もう一度見たいから。
――ねえ、お願いだよ。
帰ってきてよ。
大丈夫だっていってよ。
蒼白の月光が病室にゆらめいて、誘う黄泉の国。
10/1/2022, 3:29:26 PM
お題《たそがれ》
青葉輝く透明な美しさも
灰となり儚く散りゆく姿も
大切な時の一粒
9/30/2022, 10:44:58 AM
お題《きっと明日も》
あなたの希望を歌って
それがあなたの明日の希望になるから
9/29/2022, 12:24:54 PM
お題《静寂に包まれた部屋》
君と笑って泣いて過ごした部屋は
今では物言わぬ骸のよう
ただ虚しく響く生活音
コンビニで買ったお弁当は涙の味がした