蒼月の茜雲

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2/28/2023, 1:57:47 PM

テーマ“遠くの街へ”

君を忘れる為に、こんなにも遠くの街へ来たのに
初めて来たはずの場所で
君の想い出に浸る。

当たり前に笑いあっていた想い出と
当たり前にふざけあっていた想い出。

昨日の事のように思い出せる。

君といた場所と全然違うのに。

あまりにも
あまりにも長く居たから
全く関係ない場所でさえも
君を忘れられない。

もっと、もっと
遠くの街へ行かないと……

2/22/2023, 2:20:06 PM

テーマ“太陽のような”

初めてあった時から
眩しい人だと思った。
初めて見た時から
熱い人だと思っていた。

そして、周りを明るく照らす存在だとも知った。

私とは真逆の存在で
私とは相容れない存在の人。

だから、私は好きになる事は無かった。
100人中99人が好きだとしても
私は、好きにはならなかった。

嫌いになる要素は何処にも無かったけれど
別に好きになる要素も無かった。
いつも誰かに囲まれている、人気者だと思うだけ。

太陽のような人
私には眩し過ぎる。

2/22/2023, 6:24:12 AM

テーマ“0からの”


ボクには何も無い。
名前も、居場所も、家族も、友達も、仕事も、恋人も、趣味も何も無い。

昔はあった気がする。
どのくらい昔なのか、それさえも憶えていない。

気がついたら、ココに居た。
ココが何処で、ココが何なのか
さっぱり分からない。

ただ、何故か知らないけれど
物凄く派手な格好の人に、カラフルな服、カラフルな髪色、カラフルなメイクをしている人に
歓迎されている。
カラフルな空間で。
ハート型や星型のバルーン、壁や床もカラフル。
カラフル過ぎて目が痛い。
でも、ボクは、真逆な
とてもシンプルな、真っ白な服装。
しかも何だか、これは………死装束…的な




ボク死んだの。
死んでたの。

呆然とする。
カラフルな人は、ボクに言った
「貴方は新しい人生を歩みます。コレはその送迎会なのですよ!」
「送迎…会?」
「はい。新しい人生へ送り出す為の会」
「……」
「あれれ?嬉しくないですか?」
「分からない…です」
「まあ、確かに、生を受けると言う事は、嬉しい事だけじゃないです。産まれてすぐ、また、コチラ側に戻ってくる人も少なくは無いですし。」
コチラ…側。
「でも、その時はその時で歓迎会をします」
「…えー…」
思わず声を上げる。
それはもう、嫌そうに。
「アチラ側で悲しかった分、コチラ側では笑わせてあげたいのです。喜ばせてあげたいのです。勿論、長くアチラに居た人の場合は、お疲れ様会になります。まあ、どちらでも無い場合は、まあ。それなりに何かしらの会が行われます」

何かしらの会…とは。
恐らく、その人の死に方に寄って変わるのだろうか…。
じゃあ、ボクも……?
記憶を遡ろうとするけれど、何も思い出せない。
「でも、ボク、何もされてない」
「そりゃあそうですよ。その時の事は全て忘れます。今、この時も、アチラ側に行く寸前に忘れます。」
「何で」
「0からのスタートさせる為に、何も憶えていない方が良いからですよ。コレは前の事を全て忘れさせる為の会ですから。さあ!楽しみましょう!」




2/19/2023, 11:01:14 AM

テーマ“枯葉”

幼い子が
枯葉のある場所を選んで踏んでいるのが見える。
その枯葉は、残念ながら
雨や雪で、ふにゃふにゃになっていて
枯葉独特のカサカサパリパリ何て音はしないけれど。

何であんなに、枯葉を踏みたがるんだろうと
不思議に思うけれど
私が幼かった頃、似たような事をしていたなと思い出し、微笑ましく思う。

だが、実際に微笑んだら
とても怪しい人に思われる。
残念だが。

「怪しい人では無い」と言うとますます怪しまれるので、
何とか表情を変えずに、その子供を追い抜いていく。

懐かしさを思い出させてくれた
見ず知らずの幼い子。

2/16/2023, 3:02:01 PM

テーマ“誰よりも”

誰よりも理解していると思っていた人に
言われたくない言葉を笑顔で言われた。
誰よりも信頼していたのに
その一言で全てが壊れた気がした。

誰よりも信用していた人を
誰よりも信じられなくなった。

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