#日常
日曜日の朝、目覚まし時計が鳴り響いた。
朝が苦手な彼女はぐっすりと寝ている。
そんな彼女の寝顔を隣で見る時間が、僕は大好きだ。
でもこの事を教えると彼女は照れて怒るから。
まぁそんなところも可愛いんだけれど。
しばらくは僕だけの秘密だ。
#好きな色
私が青が好きだ。
青は夏の風景、海、空、様々な綺麗なものを連想させてくれる。
さて、今年の夏は何をしようかな。
#あなたがいたから
貴方がいなかったら、私はまだ暗闇をさまよっていた。
貴方がいなかったら、私は笑顔になれなかった。
貴方がいなかったら、私は独りぼっちだった。
貴方がいたから、私は光を見れた。
貴方がいたから、私は心の底から笑えた。
貴方がいたから、私は救われた。
貴方がいたから、私は愛を知ることが出来たんだよ。
#相合傘
学校の授業が終わったので
家に帰ろうと正面玄関を出た時、
雨が降っている事に気がついた。
「どうしたの?」
声を掛けられ、後ろを振り向くと
片思いの相手がいて。
『え、あ、傘、忘れちゃって』
好きな人を前に緊張しオドオドする私。
「あー、じゃあ、送って行こうか?俺傘あるし」
『え、いいの!?』
「ん、入りなよ」
好きな人との帰り道。
いつも通っているはずの道が違う世界に見えて。
好きな人と相合傘をするなんて夢のまた夢で、
もしかしたらこれ夢なんじゃない?と頭の中で考える。
「じゃあ、また明日ね」
『あっ、うん!』
気づいたら家についていた。
好きな人と過ごす時間はあっという間で名残惜しいな。
そんな事を考えながら、家のドアを開けようとした時
視界の端で見えた好きな人は肩が濡れていた。
どこかで聞いた事がある。
[相合傘をした時、濡れている方が惚れている]
……まさかね、気使ってくれただけだって。誰にでも優しいし。
ただそういう言葉があるだけで、本当にそうなのかなんて分からないんだから。
自分の中でそう思いながら家の中に入った。
スクールバッグの中に入っている折り畳み傘に
知らないフリをしている私はとっくに彼に惚れ込んでいるのだろう。
「っあー……緊張した……俺変な事言わなかったかな…」
私を家に送ってくれた後、こんな事を呟いている彼の思いを知るのはまた別の話。
#あいまいな空
ふと空を見上げた時、晴天でも雲天でもない
曖昧な空が広がっていた。
今日の空は苦手だ。
どうしようもない僕と似ている気がして。
その日は一日布団にいる事に決めて少し寝ようとした。
ピンポーンとチャイムの音が鳴る。
何か用事あったかな……?
目を擦りながらドアを開けると
「おはよ、来ちゃった」
イタズラのような笑顔を浮かべた君がいた。
まるで僕の心を見透かしているみたいに。
やっぱり君には敵わないな、そう思いながら彼女を家に入れた。