君がなくても明日へ向かって歩く。
それでもやっぱり寂しいよ。
ーーーーーー
明日は向かって歩く。でも
この世界でただ一人の君へ
君は一人しかいない。
君は誰かに変わることはできない。
でもそれは、君に変われる人もいないんだ。
大切なんだよ、君は。
大切だから、いなくなってほしくない。
いなくなる時は、君が天寿を全うした時だけだ。
ーーーーーー
ただ一人の君へ
風のイタズラでヒラリと彼女のスカートがめくれ下に履いていたものが見えてしまった。
彼女は恥ずかしそうにスカートを押さえる。
だが、俺はそれ以上の衝撃を受けていた。
そう。彼女の下着は…
フンドシだったのだ…。
ーーーーーー
風のいたずら
貴方が旅立ってから何十年経ったかしら?
私も、漸く貴方の元へ行ける。
子供も大きくなって貴方が待ち望んでいた孫もできて…。
もうその時は貴方はいなかったけれど、とても可愛かったわ。
温かくて幸せな時間だった。
でも、どこかポッカリと胸に開いたような時間だった。
きっと貴方がいなかったからね。
でも、漸く貴方の元へ。
その時はまた周りからおしどり夫婦なんて言われるくらい二人で支え合って過ごしていきましょうね。
ーーーーーー
あなたのもとへ
寒い寒い雪の降る日。
マフラーを巻いていても、鼻が真っ赤に染まる君と同じベンチでイルミネーションを見ていた。
ふと、君がベンチに手をついている事に気づいた。
その手は真っ赤な鼻と同じくらい真っ赤で寒いのがひしひしと伝わってくる。
彼女への恋情は伝えていない。
でも、これだけは許してほしい。
そっと、自分の手のひらを重ねた。
彼女はそれに気づくとこちらを向いて、えへへ、と嬉しそうに笑った。
その笑顔、その反応に期待してもいいのかと思ってしまう。
だけれども、臆病な僕は結局、想いを伝えられずに、そっと君への想いを胸に押し殺した。
ーーーーーー
そっと