6/2/2024, 2:59:57 PM
正直者
男はある日から嘘を吐かなくなりました。
素直で優しくて誰からも慕われました。
彼が最期の日に残した日記にはこう書いてありました。
「私が救われたかったのだ」
6/1/2024, 1:06:22 PM
え〜もう6月か〜
うっめのあめ〜
5/31/2024, 9:22:00 AM
何十億人が連載中!
書き切りたくない超大作
終わりなき旅 -人生-
5/30/2024, 6:15:08 AM
居酒屋を出て、夜風から守るようにその赤い手を握ると、彼女はからっとした笑顔で言う。
「ごめんね」
軽い謝罪とは裏腹に強く引かれる。どうやら否定ではなく、申し訳ないという意味だったようだ。
彼女は子犬のようにふらふらと歩いた。すっかりお酒が抜けた僕は、リードされているようで僕がリードしていた。このままどこに行くつもりだろう。彼女の家だろうか。
僕は彼女の一割も知らない。今日初めて会ったのだ。
「どこに行くの」
「おうち」
そこから15分ほど歩いたと思う。もうほぼ無言で、たまに僕の肩に、彼女は頭を乗せた。
やがて彼女は見上げた。そこが自宅だろうか。僕の手を雑に振りほどいて、アパートの階段を駆け上がった。僕は立ち竦んだ。
「ごめんね!」
小さく手を振っていた。僕も手を振り返す。大きくドアを開いて、ガシャンと閉めた。
最初からわかっていた。僕はそうでも彼女はそう、ではないのだ。僕は心の中で「ごめんね」と呟き、下心に別れを告げた。
5/29/2024, 6:58:56 AM
半袖。
最近着ている。晴れの日でもまだ寒いし、雨の日はもっと寒い。寒ければ上に羽織る。それぐらい服にも天候にも興味がない。家はそれを許してくれる。
窓から差す光から目を背けて、映画を観る。それは心を連れていく。様々な感情が浮かんでは消えて、時間は一瞬で過ぎる。
こもった熱が部屋に染み込む。心が帰ってきたとき、袖口から閉塞感が潜り込む。緩やかで寂しい幸せ。