ハリ

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3/6/2024, 12:11:23 PM



目に見えないそれを
どうやって確かめたらいいのだろう
触れることもできず
味わうこともできない
そこにあるかもしれない
ここにあってほしいと思う
もしかしたら
わたしだけが感じているのかもしれない
あると思っていることさえ
勘違いかもしれない
それでも
わたしは
ここに
絆があると信じたい

3/5/2024, 11:49:55 AM

たまには

小さめの寸胴鍋の中をのぞきこみ
2日目が美味しいんだよね
と濃い色のルーをかき混ぜる
できたてほやほやも熱々で
いいのだけれど
しっとり味の落ち着いた明日もいい
脂肪と糖と塩分と
いろいろあって
最近あまり作っていなかったけど
たまには
思い切り楽しんでもいいのでは?
ごはんを少なめに・・
いや、おかわりをひかえて
あ、でもチーズものせたい
さすがにそれは・・
んーでも
たまには
たまにはね

3/1/2024, 11:07:05 AM

欲望

いつまでもぬくぬくのお布団の中でまどろんで
何時間だって眠っていたい
と口では望んでみたものの
いざ21時消灯を課せられると
これが全然眠れない
仮にうまいこと眠りの世界に旅立てたとしても
シンデレラかって時刻に現実に戻る
そして長い夜が続くのだ
人の気配が消えない病院は
浅い眠りを繰り返す
自分の体温で温まった寝具は寝苦しく
朝が来るのを息をひそめて待つばかり
わたしにやすらぎとしあわせをくれるお布団
お家の布団に帰りたい

2/24/2024, 11:08:32 AM

小さな命

ある年の春
家の庭に杉が生えた
小さな杉の枝が土に刺さったような
でもしっかりと根っ子の抵抗
振り向けば山
そこには立派な杉、杉、杉
あの山は花粉だけでなく
小さな命もうちの庭にまいたらしい
枝一本刺さったくらい
かわいいもんだ
がんばれ
なんて応援した日がありました
わたし
振り向いて確認したよね
立派な杉
あれ?いつの間に
わたしの背を越えました?
あれ?細く見えて
ずいぶんお強いようで・・
やばい
これは
あれになる!
長い戦いの末
痺れた腕と引き換えに
直径10センチにも満たない
小さな切り株ができた
安易に応援してごめんね
ここはキミには狭すぎたよ

2/19/2024, 10:41:57 AM

枯葉

カラカラ
カサカサ
風に吹かれて右へ左へ
乾いた音をたてている
なるほど集めて燃やせばよく燃えそう
とは言え落ち葉集めて焼きいもなんて
実際には見たことないけれど
いまどきは世間さまの目も厳しくて
庭先で焚き火はできそうもない
下手すれば真っ赤なクルマが駆けつける
せめて北風がぴいぷう枯葉を舞い散らせるのを
見て楽しもう

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