約束
約束をしよう
少し未来の
簡単に叶えられる
ささやかな 約束
約束をしよう
もう少し先の未来の
ちょっとがんばれば叶えられる
できればわくわくするような 約束
約束をしよう
ずっと先まで続く未来の
お互いを思いやることで叶えられる
幸せを離さないための 約束
あなたがこの先に
光と幸せがあるのだと
信じられるように
わたしは小さな約束を
ひとつひとつ
積み重ねる
だからどうか
迷っても立ち止まっても
わたしとの約束があることを
忘れないで
少し先の未来で待っているから
衣替え
僕の(俺の)冬服送ってちょうだい
そんな連絡が来たのは今日のこと
東京に進学した長男は
まだ半袖だよと言っていたけど
さすがに少し寒く
なったらしい
北海道に進学した次男のとこでは
もう初雪が降ったみたい
届くまでなんとか
厚着してればいいけど
こちらは雪はまだだけど
霜はもう降りているよ
離れて暮らしていて
季節の進む速度は違っているけど
同じように
夏が過ぎ
秋になって
冬が来る
それを感じてちよっと嬉しい
どうか風邪など引かず
健やかで
自転車に乗って
自転車に乗ってどこまで行こう
軽くペダルを漕いで
ぐんと進んで風を切る
どこまでだって
行ける気がする
今は軽々乗れる自転車も
初めての時は
それはもう大変だった
練習場所を求めて公園へ
でもそこまでの道のりに
いたのだ
犬が
大きな犬が
しかも牙をむいて吠えるやつ
小さな頃の私は
自転車を押しながら
怖くて怖くて
泣いて泣いて
結局公園へ行けなかった
お母さんになぐさめられて
泣く泣く家に逃げ帰った
それからずっと
大きな犬も
自転車も苦手になった
だから
自転車に乗れるようになったのは
中学生になってから
高校は自転車通学
時間に追われ大爆走
おかげで得意になりました
でも大きな犬は
まだちょっと苦手
相合傘
雨の日の思い出ではないけれど
雪の日の相合傘の思い出がある
春近く
まさかこんなに降るとは
そんなぼたん雪
学校は休みで
生徒の姿は少なく
ましてバスを待つ生徒は
もっと少ない
傘もなく
帽子もない
うつむいて
顔に吹き付ける雪を
避けるくらいしかない
そのとき
そっと傘をさしかけてくれたのは
学年が同じというくらいしか
接点のない男子生徒
顔は知ってる
きっと向こうもその程度の認識
でもきっとわたし
すごく情けない顔して
立ってたんだと思う
ありがとう
うれしい
そんな会話をしたと思う
よく知らない男の子と
予期せぬ相合傘
ときめきより
情が身にしみた
そんな雪の日の思い出
振り止まない雨
さぁー
さらさら
ざあざあ
瀧のそばに
マイナスイオンが
満ちていると言うなら
雨の日はマイナスイオンに
浸かるいきおいにちがいない
ちょっと湿度で
ベタベタしたり
海から魚臭い匂いが来たり
靴と靴下がやられたり
肩と鞄、どちらも守れなかったり
するけれど
雨に濡れたハリエンジュの花が
甘い香りを降ろしてくるから
太陽に疲れた野菜の苗が
元気をとりもどすから
雨は嫌いじゃない
振り止まない雨は困るけど
次の晴れ間まで
しばらく
この水音に耳を傾けたい