お気に入り
アイロンがけをした時にふわりと香る温まった生地の匂い
クリーニング屋さんで感じるような
ストーブの前で暖まっている時に感じるような
そんな香り
寒い日に感じたその香りのもつぬくもりの気配ごと
わたしの大のお気に入り
今日の心模様
窓からはさんさんと光が差し込み
外はまだ雪の残る景色なのに
室内は初夏のような暖かさ
眼下には行き交う車
今日は土曜日だから
面会に訪れる人も多いのだろう
そう、私いま病院
天気が良くてもお出かけできない
なんなら病室からも出られない
面会者にだって会えないの
ああ
窓からはギラギラ太陽
空は青い雲は白い
遠くに海まで見える
だけどわたしの心模様は…
早く退院したい
10年後の私から届いた手紙
最初にその手紙が届いたのはもう20年も前のこと
まだ10代だった私には
10年後はとても遠くてキラキラしていた
夢と希望と憧れと、とにかくドキドキでわくわくだった
次の手紙か届いたのは
20代になって10年後の私になった頃だった
あれ?あのとき感じた未来の私はもっと大人だと思ってたのに
そう思いつつもさらに10年後の私に思いを馳せる
結婚したり家族が増えたり
今とは大きく変わるだろう生活
だけど誰かと寄り添って次の10年後に向かえるのは、とても素敵なことだと感じた
次の手紙は私が30代の頃
幸せって忙しくて大変
子育てって戦争
しっとり落ち着いた大人になんてなれてない!
ふと、ある疑惑が浮かぶ
いつも手紙くれてる10年後の私、かっこつけてない?
いや、間違ったことは書いてないよ
書いてないけどさぁ
きっとこの先も10年後の私から手紙が届く
この先10年を楽しみに生きていけるように
ちょっと盛った・・かっこつけた・・
いや、幸せをピックアップした内容を
届けてくれるに違いない
なにせ書いたのが私なので怒るに怒れない
きっと私も10年前の私には
素敵な未来があると伝えるだろうから
バレンタイン
チョコ、大切な人に贈るそれは美味しいものがいい。
でも、このキラキラ並ぶ全てから、真実美味しいものを見つけ出すのは困難をきわめる。
やっぱり有名メーカー?
食べ慣れた定番の味?
ちょっとめずらしいそれ、食べてみたい。
あーだからお願い、一口ちょうだい?
食べるなら美味しいものがいい、よね。