NoName

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7/14/2024, 12:20:36 PM

日が沈み闇が街全体を覆う。
二人手を取り合い、街灯を頼りに足を進める。
別に行く当てなんかない。
ただ、君と別れるのは嫌だからひたすら歩く。
この時間、この場所で、この手の感触を
一生忘れたくない。

君はどう思っているのだろう。
歩くのさえ億劫に感じてきた頃だろう。
でも、嫌な顔一つせず君は笑顔しか見せない。
その笑顔が俺をだめにする。
別れたくないのは、その笑顔を見て生まれた感情。

……失敗。
わざと遠回りして
終電に間に合わないよう送ろうとしたのに。
二人繋いでいた手を離し、
駅のホームを背景にして君は段々と遠ざかっていく。
この手、洗わないようにしよう。

7/13/2024, 12:25:33 PM

優越感、劣等感。
大抵の人間は所持しているもの。
しかし、なんの取り柄もない人間が中には存在する。
僕はそういう奴が羨ましい。
「なんの取り柄もない。」
一件、残念に聞こえることだろう。
だが、自分の取り柄により、
勝手に人生の通路は開かれていく。
自分の得意なものだから、任される。
自分の苦手なものだから、任されない。
そうなると、普通の人より得意なものにだけ磨きをかけ、
苦手なものはもっとに苦手になる。
そして、段々人生は決まりきっていく。
そこでだ、なんの取り柄もないやつはどうだろう。
人にはある程度信頼され、
バランスよく成長していく。
自分で人生を決めれて、自分の道を歩んでいく。
普通。
その普通が羨ましい。
優越感、劣等感
こんなの僕の感情から捨ててやりたい。

7/12/2024, 11:01:25 AM

ペット、今ではほとんどの人が飼っている。
だが、結局本気でかまってやるのは最初だけ。
時が経つにつれて、ペットは段々自分に寄らなくなる。
そこで初めてわかる。
これまでずっとしてきた行動は
なんの意味もない、ただ少し気が向いたら
少しの撫でる程度のもの、
ペットには何の愛情も伝わっていない。
犬、猫、鳥、いずれにしろ人間より寿命は短い。
その短い一生に
どれだけの愛を注ぐことができるかが大切なのだ。
これまでずっと考えていなかった。
でも、離れ離れになってからじゃもう遅いのだ。

7/11/2024, 2:07:58 PM

明かりがない闇に包まれた部屋の中で
スマホだけが唯一の光を生み出した。
よく見ると、一件のLINEがきている。
どうせ、あいつが課題提出期限を聞いてきているのだろう
と、推測した。
仕方なくLINEを開いた。
その瞬間、部屋唯一の光は消え去り、闇の世界となった。
俺は気付いた。
スマホを充電していなかったことに。

7/10/2024, 10:44:23 AM

目が覚めるとともに
聞こえてくる蝉の声で
夏だと察せられる。
嫌な季節だ。
この季節の間、眠りから目が覚める瞬間が大嫌いだ。
だけど、それとはもうおさらば。
僕は去年の夏頃に医者から言われた。
余命約1年、来年の夏頃にお亡くなりになられる。と、
だから夏は嫌い。怖い。
だから目が覚めるときが怖い。
夏が過ぎたら、きっともう僕はいないんだろう

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