リーリエ

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7/4/2025, 11:19:51 AM

青い風

私と君の隙間でなびく
春の青い風は
焦がれるような熱さで
甘酸っぱい香りを漂わす

永久へ吹く青い風に乗って
君のもとへとたどり着けば
君も青い風に吹かれている

私は巡り巡る青春の日々の中で
愛言葉の風送りを続ける

時に追い風を受けて君の愛を
感じながら青い風を吹かせた

私に幸せを運んでくれた青い風
伸びた髪をからかって私は目を覚ます
夢オチに呆れる私の前に青い風が吹き抜けて
君の熱に焦がれた――

7/2/2025, 10:09:53 AM

クリスタル

海辺に転がる水晶玉は日の光に照らされて
虹色に光っている。私は水晶玉を拾い上げて、
手の内で転がす。

右から見ると青々とした光が、
左から見ると黄金色が煌めく。

その青さに海の潮風を感じて
その黄金にひまわりが咲く。

ひとときの夏を閉じ込めた水晶玉。
葉月を彩る真夏のクリスタルだ――

6/26/2025, 10:10:36 AM

最後の声

「……生きて…頑張って生きてね」

彼女の最期の声が僕の心を縛り付ける。
生きる呪いをかけられ、僕は独りになった。
「死にたい!彼女に…会いたい。」
そう苦し紛れに叫んでも彼女の呪いが
今日も僕を生かしている。

なんて残酷な呪いだろう。

辛いって一言だけで辛さを表せない時。
死にたいと言う一言でしか辛さを表せない。
だから僕は毎日死にたいと叫んだ。
でも心はどこか違っているようで、
「生きたい…君と生きたい!」そう叫んでいた。
そんな心が1本の糸を切った。

辛いって一言だけで辛さを表せない時。
死にたいと言う一言でしか辛さを表せない時。
そしてもう限界が来た時。最後の声が轟いた。

「君と…生きたかった。」
呪いを解く魔法の言葉―――

6/15/2025, 8:54:40 AM

もしも君が

もしも君が生きていたなら
私は君のためになんだってできた

「…だから生き返らせろと?」
現実はそう私の心を突き刺すように聞いてきた。
あぁそうだ。返してくれ。
喉が枯れるほどそう叫んだ。
でも「もしも」なんて叶わない時に使うもの
なのだと知った。静まり返った彼女の胸は、
もう鼓動を知らなくて。再び目を開けることは
無かった。

もしも君が…
叶わないなら無駄か...

6/9/2025, 10:45:27 AM

どうしてこの世界は

どうしてこの世界は薄汚く愚かな人ばかり
なのに、生きたいと思わせることができるのだろ

この世界のことは「恨んでる」なんて4文字で
表しきれない程大嫌いだ
でもなぜか惹き付けられてしまう

この世界を離れた者、旅立った者
やっと醜いこの世界からでることができたのに
祝福することができない。むしろ可哀想に感じた

もしこの世界から引き離されそうになったとき
私は迷わず「生きたい」と願うだろう

どうしてこの世界は
私を虜にするのだろう――

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