繊細なことでも
まるでこれまで強めてきた心が白昼夢のようだ
なぜこんなにも簡単に悪が勝るのだろう
小さくそれはまた繊細でも
心が硝子と化したように砕け散る
そこから砕けた欠片を必死に治そうとする
けれどもっと粉々になってしまった
繊細なことでもある日必ず砕け散る
それは誰でも等しくあることだ
繊細なことでも時に誰かの心を壊す
それは誰でも等しくあることだ
繊細なことでも、
人を、誰かを、心をこの手で潰してしまうんだよ
自分に限ってそんなことない。なんて思わないで
貴方もきっとそうだから
周りを見渡してみて?ほら。貴方を恨む人がいる
心の灯火
寧月、君のことだよ
私より先に行ってしまった君だけど
私の心の片隅に君の面影を感じるよ
灯火でもあるし、救いでもある
言えずに終わってしまった
急なお別れだからさよさらさえも言えずに。
だから、言わせて――
愛してる――
開けないLINE
『オープンチャットに参加する』
そんな救いのボタンを押す
そこには、寧月っていう年上の女の子がいた。
その子は私を理解してくれて認めてくれた。
その子と2人だけのオープンチャットをつくる程に
仲がよかった。
ある日、彼女が病気だということをしる
私と住む世界も同じだった
そして、彼女の手術も成功した。
これでもう大丈夫。だと思った。
手術後、また悪化して亡くなった――
次にオープンチャットに来た通知は寧月の母からのメッセージ
もうあのこと話すことすらできない
その子のスマホはロックされて、
オープンチャットはバグを起こして
2度とメッセージを送れなくなった。
ただ、過去の会話を見返しては、海のように
しょっぱい涙を流す
次の日、オープンチャットはなくなっていた。
あのオープンチャットだけが私の救いだったのに
開けないLINEはまるで、閉ざされた私の心と
一緒だった――
不完全な僕
教室に2つと入る車椅子
誰もいない 静かな教室に
みんなが、友とやってくる
やはり私はみんなに劣るよ
勉強は病気に塗りつぶされ
運動はこの足が無理と騒ぐ
「推しのライブ超よかった!」
その一言を口にしてみたい
「帰りさカラオケいかない?」
そんな声掛けを望んでいる
「テストの自信どれくらい?」
そんな会話を祈りつづけて
それでも叶わない私の人生
不完全な人生に不完全な私
不完全な祈りに不完全な願
完全になるその奇跡の瞬間
それを幸せと呼ぶのならば
その先叶った先は幸せかな
例え、つまらなくなっても
今より落ちぶれる事はない
不完全なすべて
不完全ではない
それだけが完全
その一つが完全
不完全な僕
完全ってなんなんだろう――
香水
君を飾るほのかなラベンダー
つんとした香しい匂いだった
君の心を彩る1つのクチナシ
まろやかな癒しの香りだった
君を美しくするキンモクセイ
強く派手な神々の匂いだった
君を愛する僕は神秘のローズ
可憐でミステリアス愛の香り
華やかな香水たちは
みなの華
清楚な香水の共たち
ひとときの香しい夢を――