不完全な僕
教室に2つと入る車椅子
誰もいない 静かな教室に
みんなが、友とやってくる
やはり私はみんなに劣るよ
勉強は病気に塗りつぶされ
運動はこの足が無理と騒ぐ
「推しのライブ超よかった!」
その一言を口にしてみたい
「帰りさカラオケいかない?」
そんな声掛けを望んでいる
「テストの自信どれくらい?」
そんな会話を祈りつづけて
それでも叶わない私の人生
不完全な人生に不完全な私
不完全な祈りに不完全な願
完全になるその奇跡の瞬間
それを幸せと呼ぶのならば
その先叶った先は幸せかな
例え、つまらなくなっても
今より落ちぶれる事はない
不完全なすべて
不完全ではない
それだけが完全
その一つが完全
不完全な僕
完全ってなんなんだろう――
香水
君を飾るほのかなラベンダー
つんとした香しい匂いだった
君の心を彩る1つのクチナシ
まろやかな癒しの香りだった
君を美しくするキンモクセイ
強く派手な神々の匂いだった
君を愛する僕は神秘のローズ
可憐でミステリアス愛の香り
華やかな香水たちは
みなの華
清楚な香水の共たち
ひとときの香しい夢を――
言葉はいらない、ただ・・・
ただ、愛が欲しいんだ――
突然の君の訪問
連れ出してくれるの?
この地獄屋敷から、
わたしはそう訪ねるように、君の手を取る
ありがとう
来てくれて
救われたよ
来てくれて
ありがとう―
突然の君の訪問が私を救ってくれたんだ。
あのときの君はまさに、太陽だったよ。
「なーんて、そんな運命的に私を救ってくれる
ひとがいたらな、」
叶わない夢を口ずさんだ。
突然の君の訪問を夢見る部屋の中に囚われ、
親に縛られる私だった。
雨に佇む
冷たい針が降ってくる
傘を待ち望む心だけが燃えていた
ソラは灰色で 私の瞳も色褪せた
一つ 雫溢れ落ち 口元まで流れゆく
二つ その一滴は 生きてる味がした
冷たい涙が降ってくる
この雨空の時だけ私は生きていた
クモは灰色で 私の心も色褪せた
三つ 雨の鏡見て 私は鏡の上で佇む
四つ 水面広がり 鏡にヒビが入ったよう
私はただひたすら 雨に佇んでいた
水の鏡がそう告げる 雨に佇む私は生きていた
やんだら雫と共に消えてしまいそう
だから その一時だけ
――雨に佇む――