みゆき

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雨に佇む

冷たい針が降ってくる
傘を待ち望む心だけが燃えていた
ソラは灰色で 私の瞳も色褪せた

一つ 雫溢れ落ち 口元まで流れゆく
二つ その一滴は 生きてる味がした

冷たい涙が降ってくる
この雨空の時だけ私は生きていた
クモは灰色で 私の心も色褪せた

三つ 雨の鏡見て 私は鏡の上で佇む
四つ 水面広がり 鏡にヒビが入ったよう

私はただひたすら 雨に佇んでいた
水の鏡がそう告げる 雨に佇む私は生きていた
やんだら雫と共に消えてしまいそう
だから その一時だけ

――雨に佇む――

8/27/2024, 10:49:19 AM