此岸

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12/18/2025, 5:33:56 PM

心の片隅で

午前八時五分。
教室に入るあなたの横顔。

あなたを見つめるには特等席のこの場所で
今日も私はあなたに恋をしている。

ハキハキとしたその声も
チョークを持つ長い指も
たまに交わる視線も
全部が大好き。

そうずっと変わらない、3年間の片思い。

卒業すれば会えなくなる。
でも告白なんてできない。
だってあなたの薬指にはあなたが愛している人との
お揃いの指輪がはめてあるのだから。

でもね、
照れたら頭を搔く癖も
実はにんじんが少し苦手なことも
誕生日は手紙派なことも
全部私だけが知ってればいいのになんて思ってしまう。

誰にも言えない私の秘密。
あなたには迷惑かけないから
もう少しだけ好きでいさせて。





12/11/2025, 3:03:03 PM

夜空を越えて

『火星は人が住めるかもと言われている。
もちろん宇宙服なしでは住めない。
だが現在、水や生命体の存在が期待されており
人類が住める可能性のある星とされている。』

学校の授業で太陽系の星を調べることになり、
私の担当は火星となった。

本に書いてあることを要約しながらプリントに写す。
最近はタブレットが授業でも主流となり、
図書室であるというのに
ほとんどの人がAIに頼っている。
私は本のほうが馴染みがあるため使わないが。

プリントを最後まで埋め本を閉じる。
(天体に興味はないがこれは面白かったな)
火星以外の色んな惑星のことや
衛生、恒星なんかも載っていた。


私は地球以外の星へ行きたいなんて思わない。
日本から出たいとも今は思わない。

けれど分野を問わずたくさんの知識をつけて
想いを馳せることも一興かと思う。

12/9/2025, 11:42:14 PM

凍える指先

今日から始めたランニング。
ランニングのために新しく服も買った。

いざ走ってみると案外温まるものだ。

人も居らず雑音もない。
聴こえるのは鳥のさえずりだけ。

布団から頑張って出たかいがあったなと思った。

ただ少し指先が冷える。
手袋をつけてきた方が良かったかも。

いやこの手や耳の冷たさが冬を感じて良いではないか。

明日も走ろう。
三日坊主常習の私でも続けられそうな気がする。

12/6/2025, 5:54:06 AM

きらめく街並み

家々の灯りが街を照らしている。

都会では星が見えない。
建物の灯りが多いから。

でも星が見えない代わりに街が照らされ、
きらめく夜景が見られる。

いつも独りだけれど、
この中で生きている私は孤独ではなかった。

街が私を照らしてくれる。
ひとりじゃないと思わせてくれる。

12/4/2025, 6:21:03 PM

秘密の手紙

昔辛いことがある度に手紙を書いていた。
宛先不明。
誰にも届かないそれに、忘れたいと念を込めて。

そんな何十、何百にも及ぶ手紙を
部屋の掃除をしているときに見つけた。

いつもは開けない押し入れの奥底。
使い古されたような箱の中。

もう何年も前の手紙。
だから、開けてみようと思った。

大量の便箋。そのひとつを手に取り開封する。

その手紙には所々水滴の跡のようなものがあった。
泣いたのだろうか、この手紙を書いているときに。

最後まで読んでも
その時の自分の気持ちが私にはわからなかった。

もう過ぎたことだから。
今の私には辛かったという記憶しか残っていない。
何がどうとは説明できない。

そっか。
誰にも理解されないってわかっていたから
自分の中で消化しようとした。
でも消化しきれないから手紙にして
自分の思いを吐き出そうとしたんだ。

また、笑うために。
また、人と関わるために。
また、自分らしくいるために。

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