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1/11/2026, 8:00:04 AM

 20歳で成人したけれど、大人になったという実感があまりなかった。自分は、まだまだ未熟で、圧倒的に経験値が少ないと思った。

 それから年を重ねて大人になっただろうか。一人の人間として、責任を持たなければならないことは分かった。外見は変わっていったが、中身はそんなに変わったという気がしない。でも、確かに色々なことを見て、経験してきた。普通に生きているだけで、色々なことがあった。

 大人になるとは、特別なことではなくて、生きて、経験を重ねていくことなのかもしれない。

「20歳」

1/10/2026, 7:13:32 AM

 満員の電車に揺られて、最寄り駅に着く。扉が開くと、人がぶわっと押し出されるように降りていく。足並みを合わせて外に出ると、ふわっと新鮮な空気に包まれる。少しほっとしながら改札を出る。

 家までの道を歩きながら考える。気になることがある。何となく一人反省会が始まった。自分の歩調に合わせるように、一つ一つ色々な場面を思い起こす。どうすればよかった? 

 気がつけば、周りには人がいなくなっていた。大きく伸びをしてみる。上を見ると、空の下のほうに三日月がポッとあった。大きい。まるで作りものみたいだ。何だかわくわくしてきて、それまで考えていたことも、仕方ないかと思えてくるのだった。

「三日月」

1/9/2026, 8:29:21 AM

 万華鏡をのぞくと、光に彩られたたくさんの色を見ることができる。普段見えているものより、複雑な色たちが現れる。

 現実の世界も、本当はもっと多くの色があるのかもしれない。もし、心で色を見ているのだとしたら、一人一人見える色は違う。

 もし、あまり色を感じられないとしたら、今いるところから視点をずらす時かもしれない。世の中は、色であふれている。たくさんの色が見えるところへ、移っていこう。


「色とりどり」



1/8/2026, 9:04:13 AM

 キンと冴えた空気の中に、ほんの少し湿り気を帯びた風が吹き抜ける。あー、今日は冷えるなという日は、のちに雪が降り出すことが多い。

 滅多に雪が降らない地域だから、たまに降ると心が躍る。白いものが、ちらちら落ちてくると、あ、雪!って誰かに言いたいくらいに。

 子どもの時、雪が積もった朝は、みんなで校庭に出て、雪合戦をしたり雪だるまを作った。授業を飛ばしてまで許される、その特別な感じがうれしかった。あの時のわくわく感が、今でも残っているせいだろうか。

 雪がちらつくと、わざわざ外に出たくなる。冷たい白い粒が、はらはらと体に降り掛かる。すると、妙に人恋しくなって「雪が降っています。元気ですか」なんて、懐かしい人に連絡したくなる。普段出ない勇気がでたりする。


「雪」

1/7/2026, 6:21:50 AM

 ショーケースの中で、ひときわ輝いていた君。初売りの日に出合った。しゅっとした佇まい。美しい軸の色。まさに、好みの感じだった。思わず目を奪われて、君を眺めた。

 店員さんに出してもらって、手にしてみる。程よい重さ。キャップを開けて、試し書きをする。滑らかで、いつまでも書いていられそうだ。ステキなペンだった。

 「これにします」。新しい相棒に迎え入れた。君がいると思うと、何か書いてみたくなる。よいアイデアが浮かぶ気がする。今日も手帳と一緒に君がいる。


「君と一緒に」

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