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8/31/2025, 9:20:02 AM

 ひとりでしていた作業を、ふたりですることになった。ひとりでは見えなかったことが分かって、新たな発見があった。楽しみも悲しみも色々なことが分かち合える。まるで白黒からカラーの世界になったように彩り豊かになった。
 
 でも、今まで見えなかったものも見えてきた。お互いの意見が違う時のちょっとした煩わしさも増えた。それでもふたりでいるのは頼もしい。衝突があっても、それができる相手がいるということ自体が、うれしい。


「ふたり」

8/30/2025, 5:48:01 AM

 少し落ち込んでいた。親しい人ともケンカして、すっかり悲しくなった。そこへ、みんなが笑顔で現れた。知っているような、知らないような人たち。「ごめんね。みんな、うそだよ」。あー、そうだったのか。びっくりするくらい涙が出てきた。サプライズ的なことも苦手なのに、すごくうれしい。涙が止まらない。
 
 はっと目が覚めた。夢か。全部夢だったのか。感情は今もそのままあるのに。あと、もう少し…。目をつぶってみても、もうあの世界には戻らない。でも、きっと心の奥底にある感情なのだ。自分が思ったより弱っていたのかと気づく。
夢で見た心の中の風景に教えられた。


「心の中の風景は」

8/29/2025, 4:57:25 AM

 夏の暑さにもめげず、道端で見かける夏草は、青々としてさわやかに見える。どんなに日差しが照り付けても、負けない。熱を帯びたアスファルトの隙間や、街路樹の横で、たくましく伸びている。すっすっと黄緑に光る葉、かわいい小さな花が咲いていることもある。
 
 雨の後は、より一層瑞々しい。涼やかで、その群生のそばを通りたくなる。でも、よく半袖の腕などが、後にポツっと赤く腫れてくる。あー、やられた! そのさわやかさは、蚊とセットだった。すっかり忘れて、ついやってしまうのだ。

「夏草」

8/28/2025, 6:23:05 AM

 もっともっとと自分にムチを打って、まだ足りない、ここも足りないと思う。自分にないことばかりに目を向けていた。
 
 苦手なことをがんばるのは、なかなかしんどい。それを乗り越えたかった。

 自分の得意なことは、たとえほめられるようなことがあっても、そうかな? となかなか受け入れられない。でも、それをする時は、とても自然で、あっという間に時間が過ぎていたりする。そうか。もっと努力したいものは、できないことではなく、自分の中にあるものだった。


「ここにある」

8/27/2025, 9:16:16 AM

 足のサイズを測るのに、素足でと言われる。
えっ、素足? ちょっと恥ずかしい。普段、甲を覆う靴ばかり履いているので、すっかり油断している。かかと、爪、きちんとしていただろうか。靴下を脱ぐと、糸くずなんかも指についていて情けない。

 サンダルを履き、美しい足で歩く人をよく見かける。かかと、足先もよくお手入れされていて、おしゃれだ。足という細部にまで気を配れる人は本当にステキだと思う。
 
 そんな人に憧れながらも、スニーカーで過ごしている。それでも素足は、きちんとしておかなければ、と思う。そして、たまにはサンダルにチャレンジしてみるかな。

「素足のままで」

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