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7/27/2025, 9:16:01 AM

 人前で涙を流すのは、恥ずかしい。
たとえば、映画を見て涙した時も明るくなる前に、涙は拭っておきたい。
目の周りがとんでもないことになってないか、鏡を出して、こっそり見てみたりするのだけど。

昔、ドラマや映画の泣くシーンで、女優さんの涙が、マスカラがとれて黒くなっているのを見たことがある。目の周りもうっすら黒くなって、頬には黒い筋がすーっとできている。
本来なら、人には見せたくないだろうその筋が、かえって悲しく見えた。

涙の跡が、そんなかたちで見えるのも悪くないなと思った。

「涙の跡」

7/26/2025, 8:58:56 AM

何年か前までは、半袖姿でずっといることはなかった。Tシャツを着ても、何かしら羽織るものを着て、日除けや冷房の寒さ対策をしていた。

でもこのところの暑さは、すごい。
日傘をさしても、下からもジリジリと熱が押し寄せる。二枚服を重ねるなんて耐え難く、とうとうTシャツ一枚で出掛けることが多くなった。

先日、お店でふと手に取った、半袖のシャツ。
サラサラッとした生地が気持ちよさそうで買ってみた。それが、すごく良かった。
少し大きめなのもよくて、風が吹くと、脇や裾の隙間からサーっと風がとおる。
おー! 涼しい。
半袖シャツの良さに改めて気づいた。
すっかり気に入って、最近こればかり着ている。

「半袖」

7/25/2025, 8:06:25 AM

もしも過去へと行けるなら、私は、前と違う選択をすることはできるのだろうか。
やっぱり…って思って、もとのままになってしまうかもしれない。

あの出来事や、私の選択は、結局その時々でなるべくしてそうなっているのではないか。

でも、やっぱり、あの時こうしていれば…なんて考えてしまう。
それならば、何度だって過去へ行ってみよう。

何度も何度も経験してみて、もし、それが必然だったと分かったとしても、今の思いを変えたらいい。その時の私には、それがベストだったのだ。
その選択だったからよかったと思おう。

「もしも過去へと行けるなら」

7/24/2025, 8:55:34 AM

以外と気付きにくくて、訳がわからなくなったり、悲しくなったり。

すごく大切なのに、時々とんでもなく怒りが込み上げてきたりする。

それを表現する方法がわからなくて、思ってもみない行動をとる。

それでも大事なときに、自分の思いを超えて、ぶわっとあふれ出てくる。

気付くと、とてつもない安心感と、うれしさに包まれる。


「True Love」

7/23/2025, 8:25:01 AM

 また会いたいと思っている、あんまり親しくない人との別れ際、いつも私は少し緊張する。

「またね」と言われると、軽く安心する。

「また、いつか」と言われると、ちょっと悲しくなる。〝いつか〟は、もうない気がするから。
私がそれを言うときは、あいまいで消極的な〝会いましょう〟なのだ。

でも、分からない。もっと軽い〝いつか〟かもしれない。いつかは決めないけれど、また会いましょう、なのかもしれない。

やっぱり〝いつか〟はもうこないこともある。
でもその〝いつか〟が、思いのほかすぐきたりすると、何だかとてもうれしくなる。
 
「またいつか」

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