相変わらずだね。
そうかい?
年々増えている気が。
かもなあ。
まあお返しが大変そうだから羨ましくはないけどね。
ふふ、そうか。
嘘。羨ましいです。
うむ、それで?
どうか御慈悲を。
素直な良い子だ。そら、手を出しなさい。
ははーっ。ありがたき幸せ。
味わって食べたまえよ。
チョコレートの山のてっぺんに君臨するあんたの心は
人知れず僕の手の中にあるという。
はは、ざまあみろ。
バレンタイン
好きです。
知ってる。
ちぇっ。
こらこら。
待っててよ。次こそは。
ああ、次こそな。
今日もまた踏み出せなかった。
あと一歩踏み出せばそこにあるだろう幸せを
この臆病者は何度掴み損なったのだろう。
次こそ、次こそは。
すまない。その時まで
君も待っててくれ。
待ってて
これでもかとふわふわに泡立てられたカフェオレを
ちょっとずつ味わう君。
鼻の頭に置き去りにされた泡には気付かない。
教えるなら今だがこんな君はなかなかレアだ
可愛いすぎてもうちょっと眺めていたい。
いやでもしかし
顔を赤くして恥ずかしがる君も絶対に可愛いから
やっぱり言ってやろう。
からかいすぎるときっと怒るだろうけど
その顔もまた可愛いと
伝えたい
君と出会った時のことを覚えているよ。
春の優しい風を運んできてくれた女神のようだった。
そうそうあの店で君は好きなことやものを話してくれた。でも俺は可憐な君に夢中で話がほとんど頭に入って来なかった。このまま時が止まってほしいと思ったよ。
初めてふたりきりの夜を過ごしたとき君はいっとう可愛かったな。子うさぎのようにぷるぷる震えて俺にしがみついてさあ。もう。
ああそうだな。そうだとも。
すきだよ。あいしてるよ。きみがだいすきなんだ。
もういい。もうわかったから。帰ろう。
やめてくれ。見せ物じゃない。
覚えていろ。この酔っぱらいめ。
明日はあんたが辱めを受ける番だ。
この場所で
誰もがみんな君の才能と美しさに嫉妬しているのさ。
ああ慰めなんかじゃない。
そして誰もがみんな俺を羨んでいる。
君とこうして抱き合えるのだから。
俺なら平気だよ。
こんなかすり傷程度で君を独り占め出来たんだ。
だからほら泣かないで。笑っておくれよ。
世界中の誰もがみんな優しい君の笑顔を望んでいる。
本当さ。
誰もがみんな