今でも忘れられない声 。
可愛らしくて 高い声 。
そんな声を今は誰に 向けているんだろうか 。
ふと 、 声がした 。
少し大人びた声 。
でも 、 声と記憶が繋がった 。
大好きな君が 目の前にいた 。
幻覚じゃない 。
可愛らしくて 高い声 。
それを 僕に向けてくれた 。
‐ 声が聞こえる ‐
つまらないことでも 、
笑ってくれる君 。
向日葵のようなその笑顔に 、
心を奪われた 。
その笑顔は 、 俺だけのもの ____ 。
病室
俺が 唯一安心出来る場所 。
みんなが俺を心配して 、 みんなが俺を見てくれる 。
でも 、 ここを1歩でも出れば
俺は役たたず 。
だれか 、 俺を もっと見て 愛して 。
だから、一人でいたい。
そう言っているのに 、 何故 出て行ってくれないんだ 。
このままだと 君に 何か酷いことを 言ってしまいそうなんだ 。
俺は あの子が好きだった 。
でも 1番の親友である 君が 、 あの子の
傍に立ってしまった 。
とても 似合っていた 。
俺には敵わない 。 嫉妬心が込み上げてくるんだ 。
どうか 、 現実逃避でも させてくれ 。
だから 、 一人でいたい ____ 。
澄んだ瞳
そんな目で 見られたら 、
着いた嘘が 全部バレそうだったから 慌てて逸らした 。
多分こいつは 自分の瞳が 今日の空より 澄んでることを
知らない 。
さっきは 、 着いた嘘がバレそう だなんて言ったけれど 、
この瞳を 1番知っているのは俺だし 、
この瞳を 1番好きなのも 俺だし 。